葛根湯で、風邪をひく前に治す!

当薬局では、市販の葛根湯の取り扱いがございます。



風邪のひき始めには葛根湯というのは、医療人でなくても知っている常識レベルの話。
そのくらい一般に浸透している漢方薬、葛根湯。


でも、ひき初めに飲んだけど効かなくて結局こじらせちゃった、という経験がある人もいるのでは。

では、なぜ効かなかったのか。



葛根湯が効かない原因の堂々の第一位。




それは、「飲むタイミングが遅過ぎる事」です!




そもそも、「風邪のひき始め」っていつだか分かりますか?


日本人は(唐突なクソデカ主語)とても勤勉で働き者なので、咳や鼻水が出てくるまで自分が風邪をひいている事に気づきません。

なので大体の人は、「風邪のひき始め=咳や鼻水の出始め」と認識しています。





遅い、遅すぎますね。



葛根湯は漢方薬の中でも特に「超短期決戦型」で、効き目が緩やかで副作用が少ないという漢方のイメージとは対極に位置する薬です。


そんな葛根湯の主な効果は、体を温め、体の抵抗力を高め、ウイルスが増殖する前に免疫力で叩くというもの。
なので、ウイルスが本格的に増える前に飲まなければいけません。

そして、風邪の初期症状の咳や鼻水とは、体内のウイルスを外に出すための反応。
そういうことが起きているということは、「外に出さなければいけないほど体の中でウイルスが増えてしまっている」わけです。

遅すぎる、というのはそういうことです。



じゃあいつ飲めばいいのか?



咳や鼻水よりも先に現れる症状、それは「悪寒」です。

ゾクッと感じた瞬間にまず1包、そして夜にもう1包飲み、温かいお風呂に入ってから湯冷めする前に就寝。
体が温まり、寒気が無くなり、寝汗をかき、一晩たてばスッキリおはようございます。

風邪に対する葛根湯の黄金パターンですね。



私レベルになると、ゾクッと感じたら反射的にとりあえず1包飲んでます。
眠気も出ませんし、単純に体が温まるから気分的にもすごく楽になります。

私にとって葛根湯は古くからの戦友のようなものですね。




そして薬局で取り扱っているカコナール2の特徴として、「1日2回」の服用だということ。
ちなみに、病院で一般的に処方されるツ〇ラの葛根湯は1日3回のタイプです。


これは飲む回数が少なくてラク、と言いたいのではありません。



本来1日3回に分けて飲む量を、1日2回に分けているということ。

つまり、「1回あたりの服用量が通常の1.5倍」なんです。
この1回あたりの服用量が葛根湯においては特に大事。


葛根湯は前述したとおり、一晩で決着をつける超短期決戦型の漢方薬。
服用期間は一日、あるいは1回だけの時もあります。

そんな超短期的な目線で見た場合、1回あたりの服用量が増えるということは、それだけ早期から確実な薬効が見込めるということ。
実際、ツ〇ラの葛根湯は1回1包だけじゃ足りないという考えのDrもいるほどです。





さて、ここまで説明したところで、「でも病院を受診して処方してもらったほうが安いよね?」という身も蓋もない意見が聞こえてきます。





何度でも言います。


葛根湯は早く飲まなければ意味がありません。


仕事中、子供のお世話中、ゾクッと寒気がしたとします。
その瞬間、目の前のものを全て放り投げて、すぐに病院に行って全く待ち時間無く診察してもらって葛根湯の処方箋を受け取って、その後薬局でも超特急で調剤してもらって一瞬で帰宅して薬を飲める自信があるのであれば。
その時は是非とも受診してください。


そのくらい、本当にそのくらい葛根湯の飲み始めのタイミングって重要なんです。

逆にそのタイミングさえ掴めれば、もう風邪なんか恐くありません。



このご時世で職場の人員が削減されて仕事を休めないお父さん。
子供の面倒を見るために絶対に体調を崩せないお母さん。

葛根湯で、風邪をひく前に治しましょう!



星野




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