血圧

血液は心臓から大動脈に押し出され、細い血管を通って、体のすみずみに流れ、全身の器官や組織に栄養や酸素を届けています。さらに、全身を巡った血液は体に不要となった物質などを運びながら、静脈を通って心臓へと戻ります。
このような血液の循環を作り出しているのが心臓です。心臓はポンプの役割をしていて、通常1分間に60〜80回の収縮を繰り返し、血液を全身に送り出しています。
この心臓で発生した血液の流れが、血管に与える圧力を血圧といいます。
血圧はいつも同じではなく、さまざまな理由によって高くなったり低くなったりしています。たとえば、運動をしている時には血圧が上がりますし、逆に眠っている時は血圧が下がります。健康な方では、体の状態に合わせて血圧が調節されています。こういた血圧の調節には、自律神経(交感神経、副交感神経)やホルモンなどさまざまなものが関係しています。

高血圧ってどんな病気?
血圧が高い状態が続き、動脈硬化などの原因となる病気です
全身に酸素や栄養を届ける血液は、ポンプとして働く心臓によって全身に送り出されます。このとき、血液によって血管にかかる圧力が「血圧」です。
高血圧は、心臓から送り出される血液の量が多くなったり、血管が細く狭くなり、血液の流れが悪くなることで、血圧が基準値よりも高くなる病気です。
引き起こされる合併症には、命にかかわるものもありますので、食事療法、運動療法、薬物療法を行い、血圧を適性な値に保ち続けることで、合併症の発病を防ぎましょう

高血圧の診断基準
高血圧は、血圧を測定する環境に応じて、以下の表のように、その基準値が定められています。
この基準値は、診断のための基準であり、血圧を下げる際に目標となる数値とは異なります

血圧の分類について
血圧の分類においては、従来の軽症、中等症、重度の呼び方から、1度、2度、3度に改訂されました。収縮期血圧と拡張期血圧が異なる分類に属する場合は高い方に分類します

降圧目標
降圧目標は、年齢や合併症の有無よって異なります
従来ガイドラインでは、高齢者、若年、中年者、糖尿病患者・腎臓病患者の3つのグループに対する降圧目標が掲げられていましたが、今回の改訂で、心筋梗塞後患者と脳血管障害患者に対する降圧目標が追加されました

★血圧と脈拍の測り方

詳しくは店頭配布のパンフレットまたは左記「病気に関する情報~血圧」をご覧ください