筋肉で健康寿命を長く!!

『歩くのが速い人、すなわち筋肉量が多いほど長生できる』
筋肉には体を支え、動かし、エネルギーを貯蔵する機能があります。加齢に伴い、筋肉量は減っていきます。筋肉量が減ると、転倒したり、病気にかかったりするリスクが増えます。
「食べて」+「動く」のセットで健康な余生を楽しみましょう。

☆サルコペニアとフレイル
●サルコペニアは65歳以上の高齢者に多く、75歳以上で急に増えてきます。筋肉量が減少し、筋肉や身体能力が低下している状態です。 
☑歩くのが遅くなった(横断歩道を渡り切れない)
☑手すりにつかまらずに階段を上がれない
☑ペットボトルのキャップを開けにくくなった
●フレイル(虚弱)とは、加齢に伴い身体の予備能力が低下し、健康障害を起こしやすくなった状態です。
☑握力が男性の場合26kg未満、女性で18kg未満である。
☑6カ月間で、2~3㎏以上の体重減がある。 
☑(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする。
☑通常歩行速度は1.0/秒未満ですか?(横断歩道を青信号で渡り切れる速度)

【どんな食事をしたらいいの?】
年齢を重ね食が細くなり、健康志向で野菜を食べる量だけが増え、たんぱく質不足で、低栄養(体を健康に維持するために必要なエネルギーや栄養が足りていない状態)になっている可能性があります。「高たんぱく質低カロリー」といわれるように、特に大切な栄養素は「たんぱく質」です。
1.主食【米飯・パン・麺など】主菜【肉・魚・卵・大豆製品など】副菜【野菜・きのこ・海藻類など】をバランスよく
2.たんぱく質も十分に(体重1㎏あたり1~1.2g)
3.カルシウム・ビタミンDもとりましょう。
夕食に偏りがちな食事の量を1日3回の食事または捕食を含めた4~5回の食事に分けて摂る。食事をつくるのが大変な時は、魚やお肉の缶詰、レトルト食品、冷凍野菜、シリアルを常備して手軽に栄養を補充する工夫をするといいでしょう。
●1日に摂りたい食品の目安●
卵1個 牛乳1~2杯 ヨーグルト1個 薄切り肉3~5枚  切り身魚1切れ 納豆1パック 豆腐1/6丁 緑黄色野菜100g 淡色野菜250g じゃがいも 小1個   りんご1/2個 ごはん1食に1杯 油やバター大さじ1強 砂糖大さじ1 

【どんな運動をしたらいいの?】
筋肉を維持するのに、1日6000~8000歩は歩く必要がありますが、さらに筋力を増やすのには筋肉トレーニングを行う必要があります。運動は継続して行うことが大切なので、生活の中に取り入れやすい運動を行うのがよいでしょう。下半身を中心とした筋トレは効率的に筋力アップできます。ラジオ、テレビ体操をするのもよいでしょう。筋トレは一生懸命になりすぎて、息を止めてしまうと血圧が上がります。数を数えながら行うと自然と呼吸ができます。ヨガやストレッチは呼吸をしながら行うので、おすすめです。足や腰の筋力をつけて転倒・寝たきりを防ぎましょう。

*必要な食事の量や運動の量・種類は年齢、体格、病気などによって異なります。
過度の栄養素の摂取や運動には注意してください。