お茶の時間にしましょう いずみ通信NO.30

 お茶の時間は、ほっとひと息ついたり、楽しく会話したり、心と体をリラックスさせ、また頑張ろうとリセットする大切な時間です。近頃ではコロナウイルス感染予防の為に、「お茶でもどう?」とお友達と気軽にお茶を楽しむことができなくなりました。ひとり家の中にいると、次から次へと家事が目につき、自分のために時間を作ることがなかなかできません。そこで、お茶を飲むためにお湯を沸かし、何を飲もうか、茶菓は何にしよう、茶器はどれにしよう・・・・。そして熱いお茶を一杯飲み終わるまで、ゆっくりできる「ひとりお茶時間」を楽しむことをオススメします。

「お茶どころ」 松江では、作法にこだわらず、家庭でお茶を楽しむ習慣があり、お茶の時間が毎食後と中間で、1日に5回あります。1日にいろいろなお茶を用意するので、お茶や急須や土瓶、湯吞みは毎回同じというわけにはいきません。気軽に抹茶も点てますし、珈琲や紅茶も飲みます。そのため、お茶の時間に関わるお茶の道具もたのしむようになります。古いもの、新しいもの、自分の好きなかたち、好きな道具を見つけるという作業は、自分を見つめなおし、自分を好きになる作業のようで、ほっこりとした幸せを感じます。時には、作法にこだわったり、本格的な淹れ方にこだわるのもまた面白いでしょう。
お茶とともに、職人さんの繊細な感性で作られる季節感のある美しい和菓子や、洋菓子、季節の野菜や果物を好きな器に盛り、お茶を選ぶ。また、家にあるお気に入りの急須や湯飲み、器を出して、それに合うお茶やお菓子を選ぶ。そんな『わざわざ』が心に贅沢な余裕を与えてくれるかもしれません。たとえば、常滑焼の一人用急須が欲しいなと常滑への観光を想像してお茶を飲む。簡単にネットで注文できるけど、そうしないことをコロナ渦では楽しんではいかがでしょう。忙しい日常に、ゆったりとした時間の使い方を増やせるよい機会ができたと思えるといいですね。

お茶の成分と効能
カテキン(お茶の渋味成分) ポリフェノールの一種で、タンニンといわれてきたお茶の主成分。
コレステロール・体脂肪低下作用、がん予防、抗酸化作用、虫歯予防、抗菌作用。
カフェイン(お茶の苦味成分)  覚醒作用(疲労感や眠気の除去)、二日酔い防止、利尿作用
テアニン(お茶のうま味成分)  アミノ酸。神経細胞保護作用、リラックス作用(α波出現)

などいろいろ期待される成分がありますが、はっきりとしたエビデンスがあるのはカフェインの覚醒作用です。
カフェインは、体内の中枢神経や筋肉に働く成分で、適量摂取することで、覚醒作用や集中力アップに効果が期待できますが、過剰摂取すると、不眠、下痢、吐き気、心拍数の増加、興奮など体に悪い影響が出てしまうこともあります。お薬、お茶やコーヒー、エナジードリンク、栄養ドリンク、サプリメント、いろいろなものに含まれていることに注意して、多量摂取しないよう気を付けましょう。