<自宅に残った子供のお薬>

「家にお薬が残ってるんですが」

「先日もらった子供の風邪薬が残っているんですが、また風邪をひいたのでのませてもいいですか?」
「お姉ちゃんの風邪が妹に移ったので、半分くらいなら飲ませても大丈夫ですか?」 

電話や口頭でよく受けるご質問です。

風邪を引いたときに貰ったお薬が、冷蔵庫や引き出しの中に残っていることがありますね。
小児のお薬の量は、お薬固有の用法用量を元に、受診したときの体重や年齢、症状の重さなどを総合的に見て、医師が判断しますので、残念ながら薬局では判断できません。
もし、以前受診したときと今のお子さんの体重が変わっていれば、お薬の量は不適切ということになってしまいます。それに、見た目の症状がそっくりでも病気の原因は別、という事がよくあるので、同じ薬が効くかどうか分かりません。
また、薬の置かれていた環境によっては、成分が変質している可能性があります。
 
 主治医の言うとおりに服用したにも関わらず、副作用により入院等の健康被害が発生
した場合は、その保証をする制度がありますが(医薬品医療機器総合機構による副作用
救済制度)、医師の指示なしに服用して副作用が出た場合はその限りではありません。
 したがって、医師の診断無しにお薬を服用する事は、とても危険なことなのです。
 
 お忙しい中、大変かもしれませんが、愛するお子さんの具合が悪い時は、是非、そのつど診察を受ける事をお勧めします。