お薬の一般名処方とは

最近、「一般名処方」をする医師が増えています。
「一般名処方」とは、お薬固有の商品名ではなく、主な有効成分のみを記した処方の事です。お薬の名前の前に【般】の字が記載されていれば、それは、「この有効成分のお薬を薬局で選んで、患者さんに渡してください」という意味です。

このことを患者様にお伝えしておかないと、「処方箋に書いてある薬品名と、実際に出されているお薬の名前が違う」と思われることもあります。

 処方例として、例えばアムロジピン口腔内崩壊錠というお薬の処方なら
商品名による処方:  アムロジンOD錠5mg       1錠 朝食後 30日分
一般名による処方例:【般】アムロジピン口腔内崩壊錠5mg1錠 朝食後 30日分
ということになります。

なぜ有効成分名といわず、一般名という言い方をするかというと、複数の有効成分を含む薬剤のお薬の場合、どの成分が最も有効かは状況によって異なるからです。

 一般名処方された薬剤に対して、どのメーカーのどんな薬剤を選択するかは薬局の薬剤師に一任されています。もちろん、ジェネリック医薬品もその選択肢の中に入ります。ジェネリック医薬品は効能・効果や用法・用量は先発医薬品と変わりませんが、規定の成分・製法以外なら変えても良い部分があり、その範囲内でより飲みやすい剤型や大きさに変えたり、小児用ドライシロップの味を良くしたり、各メーカー独自の、様々な改良が加えられています。

 ちなみに口腔内崩壊錠とは水で飲まなくても口の中で溶けるお薬のことです。
類似する剤型のお薬は、主治医の許可を得なくても薬局で変更する事が許されていますが、口腔内崩壊錠も「口の中では解けないお薬」と類似する剤型なので、患者様のニーズに応じて薬局で変更可能です。

 今後、さらに一般名処方や後発医薬品の種類が増え、より飲みやすく薬価の安いお薬が使われるようになっていくでしょう。