薬用植物(2)
こちらは植物名をホソバオケラと言い、ソウジュツという生薬の基原植物になります。秋に根茎を掘り出し水洗いして皮を除去し、乾燥させたものを使います。
消化管や皮下組織内に起こる水分代謝の異常に対し、健胃、整腸、利水、発汗などの効果を期待して薬方に配合されます。
漢方薬では平胃散、二朮湯、五苓散に含まれます。
キク科の植物だけあって、葉がキクのそれとよく似ています。
ソウジュツに似た生薬でビャクジュツというものがあります。こちらの基原植物はオケラ、もしくはオオオケラです。似てはいますが微妙に違います。
ソウジュツが発汗作用があるのに対し、ビャクジュツは止汗作用があります。似ているのに正反対の作用があるのも不思議なものです。
ビャクジュツが含まれている漢方薬は半夏白朮天麻湯があります。