何度も目覚める中途覚醒の意外な原因
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睡眠に問題がある状態が1カ月以上続き、日中に不調が出現する状態を不眠症といい、いくつかのタイプがあります。その一つが寝ついたあとに何度も目が覚めてしまう「中途覚醒(ちゅうとかくせい)」です。睡眠が頻繁に途切れ、熟睡感が得られず、生活の質の低下を招くこともあります。
中途覚醒の原因の一つは加齢
中途覚醒に悩む人のほとんどが高齢者であることから、加齢が原因の一つと考えられています。
睡眠には脳も体も眠っているノンレム睡眠と、脳は起きているけれど体は眠っているレム睡眠があります。眠りにつくとまず浅いノンレム睡眠が現れ、徐々に深いノンレム睡眠となり、再び浅いノンレム睡眠になったのち、レム睡眠が現れます。このサイクルが通常、一晩に4~6回繰り返されます。
ところが高齢になると、深いノンレム睡眠が少なくなり、浅いノンレム睡眠が多くなります。そのため、ちょっとした物音でも目が覚めやすくなります。また、加齢に伴い、尿量を少なくする抗利尿ホルモンの睡眠時の分泌量が減り、夜間にトイレに行きたくなることも、高齢者に中途覚醒が多い理由に挙げられます。
睡眠には脳も体も眠っているノンレム睡眠と、脳は起きているけれど体は眠っているレム睡眠があります。眠りにつくとまず浅いノンレム睡眠が現れ、徐々に深いノンレム睡眠となり、再び浅いノンレム睡眠になったのち、レム睡眠が現れます。このサイクルが通常、一晩に4~6回繰り返されます。
ところが高齢になると、深いノンレム睡眠が少なくなり、浅いノンレム睡眠が多くなります。そのため、ちょっとした物音でも目が覚めやすくなります。また、加齢に伴い、尿量を少なくする抗利尿ホルモンの睡眠時の分泌量が減り、夜間にトイレに行きたくなることも、高齢者に中途覚醒が多い理由に挙げられます。
夜間低血糖や睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)が原因のことも
加齢とは別に、睡眠中に急に低血糖に見舞われ(夜間低血糖)、中途覚醒が起こることがあります。血糖値が下がると、それを回復させようと体を活動的にする交感神経が活発になるためです。
睡眠時無呼吸症候群では、無呼吸により低酸素状態に陥ると、呼吸をしようして脳が瞬間的に覚醒するため、中途覚醒を引き起こしやすくなります。
中途覚醒以外にも、夜間低血糖では歯ぎしりや寝汗などが、睡眠時無呼吸症候群では大きないびきや日中の強い眠気が現れたりします。いずれの場合も、朝起きたときに頭痛や倦怠感を覚えることがあります。
こうした症状が続くときは、医療機関を受診しましょう。
睡眠時無呼吸症候群では、無呼吸により低酸素状態に陥ると、呼吸をしようして脳が瞬間的に覚醒するため、中途覚醒を引き起こしやすくなります。
中途覚醒以外にも、夜間低血糖では歯ぎしりや寝汗などが、睡眠時無呼吸症候群では大きないびきや日中の強い眠気が現れたりします。いずれの場合も、朝起きたときに頭痛や倦怠感を覚えることがあります。
こうした症状が続くときは、医療機関を受診しましょう。
セルフケアで睡眠の悩みを改善
生活習慣の見直しにより、中途覚醒をはじめとした睡眠の悩みが改善することが多々あります。例えば、日中、日の光を浴びることで、睡眠ホルモンであるメラトニンの夜間分泌量が増加します。適度な運動も日中の覚醒レベルを上げ、夜間の睡眠の質を改善します。床に就く90分ほど前に入浴し、40℃の湯にゆったりとつかって深部体温を上げておくと、深い眠りを得やすくなることもわかっています。3食同じ時間にきちんと食事をとることも不眠対策に有効です。規則正しい食事により覚醒と睡眠のリズムにメリハリがつき、質の良い睡眠につながります。
中途覚醒を含め睡眠にお悩みの方は、気軽に薬剤師にご相談ください。
中途覚醒を含め睡眠にお悩みの方は、気軽に薬剤師にご相談ください。
イラストレーション:堺直子