暑さに慣れる「暑熱順化(しょねつじゅんか)」で早めの熱中症対策
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熱中症が最も多く発生するのは気温が高くなる7~8月ですが、発生数が増え始めるのは5~6月です。ここでキーワードとなるのが「暑熱順化」です。耳慣れない言葉ですが、早めの熱中症対策に欠かせない重要なポイントです。
暑熱順化が進むと体内の熱を放散しやすくなる
人の体は、徐々に暑さに慣れさせることで、暑い環境に耐えられるようになっていきます。この仕組みを「暑熱順化」といいます。暑熱順化が進むと、皮膚の血管が拡張して体の表面から熱を逃がしたり、かいた汗が蒸発することで熱を逃がしたりして、体温を下げることができます。
通常、本格的な暑さが始まる梅雨明け頃までには自然に暑熱順化されます。しかし、寒暖差が激しかったり、リモートワークなどでずっと家の中にいて汗を流す機会が少なかったりすると、暑熱順化が進まないことがあります。そうした状態のまま気温が急に高くなると、体内の熱を外に逃がせず、熱が体内にこもって熱中症を起こしやすくなります。
梅雨が明けると、気温が一気に上昇します。熱中症のリスクが高まるので要注意です。
通常、本格的な暑さが始まる梅雨明け頃までには自然に暑熱順化されます。しかし、寒暖差が激しかったり、リモートワークなどでずっと家の中にいて汗を流す機会が少なかったりすると、暑熱順化が進まないことがあります。そうした状態のまま気温が急に高くなると、体内の熱を外に逃がせず、熱が体内にこもって熱中症を起こしやすくなります。
梅雨が明けると、気温が一気に上昇します。熱中症のリスクが高まるので要注意です。
普段から適度に汗をかこう
本格的な夏が来る前の今の時期から、暑さに強い体をつくっておくことは熱中症予防につながります。
個人差はありますが、暑熱順化には、1~2週間かかるといわれています。ただし、高齢者や体を動かす機会が少ない人、女性、子どもなどは1カ月程度かかることもあるので、早めに暑熱順化のための取り組みを始めたほうがよいでしょう。
体を暑さに慣らすには、軽く汗をかく程度の、ややきついと感じる運動が有効です。たとえば、1回30分程度のウォーキングや15分程度のジョギングです。忙しくて運動する時間がないという人は、40℃程度の湯に汗が出るまで浸かる方法があります。普段、買い物などに行くときに、軽く発汗するくらいの速度で歩くのもおすすめです。
なお、運動や入浴の前後には1杯の水を飲む、暑い日は日中の運動を避け気温が下がる夕方以降に行う、体調がすぐれないときは運動を休むなどの注意が必要です。
個人差はありますが、暑熱順化には、1~2週間かかるといわれています。ただし、高齢者や体を動かす機会が少ない人、女性、子どもなどは1カ月程度かかることもあるので、早めに暑熱順化のための取り組みを始めたほうがよいでしょう。
体を暑さに慣らすには、軽く汗をかく程度の、ややきついと感じる運動が有効です。たとえば、1回30分程度のウォーキングや15分程度のジョギングです。忙しくて運動する時間がないという人は、40℃程度の湯に汗が出るまで浸かる方法があります。普段、買い物などに行くときに、軽く発汗するくらいの速度で歩くのもおすすめです。
なお、運動や入浴の前後には1杯の水を飲む、暑い日は日中の運動を避け気温が下がる夕方以降に行う、体調がすぐれないときは運動を休むなどの注意が必要です。
室内の湿度が高くなりすぎないように調節
この時期は温度だけでなく、湿度も高くなります。湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体温が下がらず熱中症を起こしやすくなります。エアコンや除湿器などを利用して、湿度を下げるようにしましょう。室内に温湿度計を設置して確認するとよいでしょう。
また、のどの渇きを感じる前に水分を摂取することも大切です。高齢者はのどの渇きを感じにくくなっているので、時間を決めてこまめに水分をとるのがおすすめです。
なお、熱中症についてわからないことがあるときは、薬剤師に気軽におたずねください。
また、のどの渇きを感じる前に水分を摂取することも大切です。高齢者はのどの渇きを感じにくくなっているので、時間を決めてこまめに水分をとるのがおすすめです。
なお、熱中症についてわからないことがあるときは、薬剤師に気軽におたずねください。
イラストレーション:堺直子