アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法
7月27日おはようございます。
昨日は業務終了後、宗像薬剤師会学術研修会に参加してきました。
宗像地区で2013年から開院されているくりた耳鼻咽喉科の栗田和幸先生を講師にお招きし「アレルギー性鼻炎の舌下免疫療法」をテーマに講演をしていただきました。
少しずつですが認知も広がりだしている舌下免疫療法。
簡単に説明すると、アレルゲンとなる物質を少しずつ投与して体に慣らせさせていく治療法です。
平成26年から鳥居薬品株式会社よりスギ花粉の治療薬「シダトレン」が発売され10月で3年目、を迎えます。
保険適応となった舌下免疫療法ですが、専門医の診療のもと処方される薬ということもあり、薬は知っているけど近隣の薬局でないとなかなか実物を見ることや投薬することもない薬です。
門前のあおやぎ耳鼻科の橋田先生も舌下免疫療法の登録医ということもあり、今後取り扱うことになりそうですが、今のところまだ実際には治療患者さんは処方されたことがなかった薬だったので(何人かには質問されましたが)興味津々で講演を聞かせていただきました。
発売当初はアレルゲンを投与するということもあり重篤な副作用が心配されていましたが、発売から2年たち症例も集まりだしてきているけど今のところ当初のような心配はなさそうということもあり(もちろん十分な注意は必要ですが)、今後治療を開始されるクリニックも増えていきそうな傾向にあるとのことです。
ちなみに対応されている病院の検索は鳥居薬品さんのHPより検索できるようになっています。
http://www.torii-alg.jp/mapsearch/ ←エリアごとに検索できるので便利ですよ!
現在舌下免疫療法で治療できるのはスギとダニアレルギーの反応がある患者さんが対象です。
喘息の患者さんなんかはダニがアレルゲンとなっている方も多くダニの治療をすることで喘息の症状も抑えることが出来そうな話でした。
ネックとしては治療が4年間続くことですかね。
症例ではやはり途中でドロップアウトしてしまった方もいるそうです。
私たち薬剤師は患者さんが薬局に来られた時にお薬手帳で他科からの処方内容を確認しているので、他局で薬をもらっていることに気が付いた時にも声掛けをし治療を継続してもらうようにモチベーションをあげることにしておくことも大事ですね。
薬局でアレルギー反応の検査結果を見せてもらったりするときに悩まされるのがペットに反応が出た患者さん。
今は室内で飼われている方が多いので犬や猫の反応が出た方は家で飼うのをやめるように言うわけにもいかず、こまめな掃除や空気清浄機などを利用してもらうように話すことが多かったのでペット関係の治療薬がでれば需要がもっと伸びそうな気もしますね。
当日は持ち回りで司会をさせてもらうことになり慣れない司会ということもあって心配していましたが、まあ自己採点で70点くらいは取れたかな・・・?
今後司会を担当する機会も増えそうなので、今までボーっと聞いていた司会進行もピシっと聞いていいところを盗んでいかないといかんですね(そっちがメインになったりして)。
舌下免疫療法はまだまだ新しい治療法ですが、興味のある方は薬局で薬剤師さんに相談してみてくださいね!!
栗田先生、忙しい中講演を引き受けてくださいましてありがとうございました!
くりた耳鼻咽喉科
http://www.kuritajibika.com/