山ガールさんへの山の贈り物-木曽駒ケ岳

北アと南アは前回までに少しですがご紹介したので、今回は中央アルプスの主峰、木曽駒ケ岳2956mと宝剣岳2933m1泊2日コースをご案内しましょう。

今回ご案内する中央アルプス「木曽駒ケ岳」も千畳敷カールがありそのカール(圏谷)の花崗岩の白い岩肌に、きれいに咲き乱れるお花畑の宝庫のお薦めの山です。
千畳敷カール、涸沢カールなどの「カール」って山地図でよく目にすると思いますが、「カール」って一体なんでしょうか

『カールとは圏谷(カール)氷河の侵食作用によってできた広い椀状の谷のこと。山地の斜面をまるでスプーンでえぐったような地形であり、高山の山稜直下などに見られる。氷河が成長と共に山肌を削り、上からみると半円状ないし馬蹄形状の谷となる。
谷の両側と山頂側が急峻なカール壁に囲まれ、それらの急崖に囲まれた底には平坦なカール底が広がる。

薬師岳の圏谷群(国指定特別天然記念物)
穂高岳 涸沢カール
槍ヶ岳 槍沢カール・天狗原カール
立山 山崎カール・内蔵助カール・御前沢カール
白馬岳 白馬大雪渓
黒部五郎岳 黒部五郎カール
宝剣岳 千畳敷カール
空木岳 空木平カール
仙丈ヶ岳 薮沢カール・小仙丈カール・大仙丈カール
間ノ岳 細沢カール
      [ウィキペディア辞書より抜粋]』

関西方面、関東方面からは飯田線駒ヶ根駅からでもいいのですが、飯田線は利便性が大変悪いので、高速バスで駒ヶ根IC下車、路線バスでロープーウェイしらび平駅までが便利です。

木曽駒ケ岳の登山基地はなんと駒ヶ岳ロープーウェイの終点「千畳敷駅」なのです。そしてそこは標高2600mですので木曽駒ケ岳山頂(2956m)まで350m位の登りしかありません。
千畳敷駅を降りると、そこにはもうお花畑が広がり、目の前にはカールの特徴である切り立った崖の壁が迫ってきます。

その中央にまるで剣の先のようにそびえているのが宝剣岳2933mで、宝剣岳の頂上にある1番高い岩は2、3人腰掛けると一杯
という非常に狭い山頂ですので、ぜひ腰かけてゆっくりとカールの景色と南アルプスの遠望を満喫してください。

1日目は千畳敷駅から八丁坂、乗越浄土を通って木曽駒ケ岳に登り頂上木曽小屋に泊まります。
千畳敷駅の周りがもうお花畑ですので、、シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、そしてコバイケイソウの大群落のある周回コースを通って八丁坂に向かいます。カール内ではタカネキンバイ、コイワカガミ、ミツバオウレン、ツガザクラ、チングルマ、クロユリ
など多くの花が楽しめます。

剣ヶ池は、剣ヶ池とお花畑の千畳敷カール、そして宝剣岳を写真一枚に収めることができるのはここだけですので、写真の人気スポットです。

千畳敷駅から剣ヶ池へ降り八丁坂基部まで周回コースを入れても30分、ここから乗越浄土の稜線まで40分の急登ですので、のんびりと花を見ながら登ってください。

稜線まで出て宝剣山荘、天狗荘を過ぎると20分で中岳山頂です。ここからは木曽駒ケ岳が眺められます。
中岳と木曽駒ケ岳の鞍部に建っている駒ケ岳頂上山荘を通り駒ケ岳へ。
中岳から木曽駒ケ岳までは30分で到着です。
木曽駒ケ岳山頂近辺はコマウスユキソウ(駒薄雪草)が群生しており見事な光景です。

そして本日の宿泊地の頂上木曽小屋まではここから5分です。
頂上木曽小屋は駒ヶ岳の西側直下に建っており、ここからのご来光や夕日は素晴らしい眺めです。

あすは中央アルプスで唯一の氷河湖の濃ヶ池まで足を延ばして下山します。

写真はコマウスユキソウ。ヨーロッパのエーデルワイスの仲間のウスユキソウは日本では以前紹介したハヤチネウスユキソウを含めて5種類あり、コマウスユキソウはその中の一つで木曽駒ケ岳でだけ見られます。確かにエーデルワイスに良く似てますよね!
本物のエーデルワイスは見たことがないのですが・・・。