山ガールさんへの山の贈り物-北穂高岳3山頂へ 2011年8月8~11日
8月10日(水)午前4:00、皆さんが準備を始めたので起き上がる。背中も体の節々も痛く、腰もたまに電気が走るような痛みがあり、中腰で顔を洗ったり、歯を磨くのに苦労する状態は昨日と同じ。
6時に出発するため、5時からの朝食を摂るために並ぶことにする。
腰の状況を考えて、無理をしないように?北穂高岳を目指すことにする。北穂高の天候は「晴れ時々曇り」の予想。
体はぼろぼろだが、胃は快調で朝からご飯二膳とお味噌汁二杯いただく。こういう時の味噌汁って最高ですね。
ビスケット、干しブドウ、チーズなど非常食、アミノバリューを溶かした水筒、カメラ、雨具など最低のものだけを小さなザックに詰め、大きなザックは小屋に預けて、涸沢でのパノラマを日の出前から充分楽しんだ後はいよいよ北穂高岳への出発です。
晴れていたので今日はモルゲンロートに出会えると期待していたのですが、残念ながら日の出前に赤く染まることはありませんでした。残念!
予定通り6時ちょうどに涸沢小屋を出発する。同じ涸沢小屋の反対側から出発する人は、ザイテングラートを通って奥穂高岳へ登る人たちだ。北穂高岳に行くと決めたのにザイテングラートを通って奥穂高岳へ登るルートに未だ未練を持つ。
小屋から北穂沢をひたすら登る。北穂高頂上まで高度差800m、約3時間の急登だ。
この苦しい登り道の周りには、ウサギグク、イワツメクサ、コバイケイソウ、ハクサンフウロ、チシマギキョウ、タテヤマリンドウ、アオノツガサクラ、ヨツバシオガマ、ハクサンオミナエシが見られるので小休止しながら、ぜひ観察してみてください。
ハイマツとがれ場の北穂沢をしばらく登り、岩場を越えて左に折れて登ると、その先にクサリ場があるが、足場があるのでくさりに頼らず登ろう。そして鉄製の階段を慎重に登ると南稜上にでます。ここは切り立った前穂高岳を眺める絶好の場所なので、写真を撮り、次の登りに備えて小休止です。前回、時間が無くてここで小屋に引き返した所です。
ここからは視界が広がり、前穂高岳、奥穂高岳を見ながら登ってゆきます。この辺りの斜面にはウサギギクやシナノキンバイ、イワツメクサ、チシマギキョウなどでお花畑が満開です。
南稜を登ってゆくと、再びクサリ場があり、しばらく岩場を進んでゆくと涸沢岳、奥穂高岳方面と北穂高岳方面の分岐があります。ここまで来ると山頂はもう直ぐです。道を右にとり10分ほど登ると北穂高岳の山頂到着です。
到着は9時00分。小屋を出て3時間です。結構広い山頂には既に多くの人が槍ヶ岳の方向を向いて、槍ヶ岳の穂先が見えるのを待っていました。
北穂高岳山頂からの展望は素晴らしく、さえぎるものがないので奥穂高岳、乗鞍岳をはじめ立山や剣岳以外のほとんどの北アルプス、富士山から八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス、白山などが遠望できます。
特に皆さんがガスの晴れるのを待っていた槍ヶ岳と大キレッとの展望は厚巻です。
北穂高小屋http://homepage3.nifty.com/kitaho/
は山頂をすぐ下りた所にあり、ここの展望テラスは撮影する人にとって人気のテラスです。北穂高小屋は食事も美味しく評判の小屋ですので、次回はこの山頂で泊まってみたいと思っています。
10時まで行動食を摂りながら休憩し、槍ヶ岳も十分楽しめたので涸沢小屋まで戻ることにします。
山は登るより下りの方が難しく、事故も多いので、ゆっくりと、しっかり三点支持の基本動作を守りバランスよく下ることが大切です。
山頂を10時に出発し、途中高山植物の写真を撮りながら、足を痛めない様ゆっくりと下り、涸沢山荘に12時に到着です。山頂からちょうど2時間の下りです。
今日もここ涸沢小屋泊りですので早速、泊りの手続きをし、またまたビールで乾杯です。
涸沢カールと穂高岳を見ながら真昼間からビールとは最高です!
Tシャツの半袖で登ったので両腕が真っ赤に日焼けをしてしまいました。日焼け止めクリームを持って来なかったので反省!です。
17時の夕食の時間まで、日が徐々に落ちて行く穂高の岩肌の映り変わりを楽しみました。明日は上高地までの下山だけなので気分的にもゆったりです。
この涸沢から北穂高岳を登るコースは登りは急ですが、そう危険なところは無く、多少のクサリ場やはしごさえ慎重に登れば登山道自体全く問題なく登れます。
穂高岳を楽しみたいという最初の山ガールの方々は、まずこのコースで北穂高を味わって見てください。
写真は北穂高岳山頂から槍ヶ岳方面を望む。(2011年8月10日 午前9時30分)
右下には北穂高小屋の一部が写っています。