山ガールさんへの山の贈り物-八ヶ岳・本沢温泉~硫黄岳2011年11月5~8日

 山ガールのみなさん、こんにちは!
温泉って本当に気持ちの良いものですね。その解放感なのでしょうか?
とくに温泉の湯船にひとりでつかって独占しているのは、何だかリッチな気分になりますよね。

来年は立山室堂から15分で行けるみくりが池温泉(7月14日のブログ参照)、後立山連峰・白馬岳との縦走で組める白馬槍ヶ岳の白馬鑓温泉、折立からでも12時間以上かかる黒部の高天原温泉(たかまがはらおんせん)、今回ご紹介した八ヶ岳・本沢温泉どれかをぜひコースの途中に入れてみてください。
きっと今までとは違った山行を味わうことが出来るでしょう。

まあ今回の様に、稲子湯、本沢温泉と2日間も朝の出発時に温泉に入ったのは長い登山歴の中でも、今回が初めてでしたね。最高の気分でしたが!

さて話をルートに戻して、夏沢峠から硫黄岳に向けてやっと出発です。本沢温泉野天風呂への分岐まで戻り、ここから夏沢峠(標高2440m)までは森林の中をひたすら登ります。
夏沢峠近くなると石がごろごろしだし、山小屋がみえたら夏沢峠到着です。本沢温泉から約1時間でした。
山小屋二軒が建つ峠からの眺望は良く、天気がよければ硫黄岳の爆裂火口崖が迫って見えるらしいが、今日はガスっていて大変寒い。2軒の山小屋はすでに冬季休業中でした。

ここからはダケカンバなどの樹林帯の急登が続くが、上の稜線は相当風が強いらしい。30分ほどで森林限界となり、高木が見当たらない岩ゴロの登山道になる。予想した通り、森林限界を超えたとたん、下から吹き上げるような強い風になる。 岩ゴロの急登を進むと最初の石積みケルンが見えて来る。風は強いが上空は時々ガスが切れて太陽が顔を出すようになってきた。
爆裂火口崖の脇のすぐを登っていく、登山道はハイマツ、キバナシャクナゲが群生する緩やかな斜面だが、反対の火口壁側は火口底まで鋭く落ち込んでおり、あまり左に近寄らずにのぼる。

登って来た道を途中で振り返ると、下は一面ガスっていて自分の背後の硫黄岳方向からは太陽が時々顔を出すという絶好の条件でした。何の絶好の条件かと言いますと、そうです「ブロッケン現象」です。何回か振り返って、両手を大きな円を描くように下から上に、上から下にと振っていると、自分の体の影がハッキリとガスの上に照らし出されると同時に、後光のような小さな光の輪が自分の影の廻りに見えるものです。

ブロッケン現象(ブロッケンげんしょう、Brocken spectre)
は太陽などの光が背後からさしこみ、影の側にある雲粒や霧粒によって光が散乱され、見る人の影の周りに、虹と似た光の輪となって現れる大気光学現象。 光輪 (グローリー、glory(英語))、ブロッケンの妖怪(または怪物)などともいう。
【ウィキメディアより抜粋】

7つのケルンに誘導され、夏沢峠から約1時間、やっとの思いで硫黄岳山頂(2732m)に到着です。硫黄岳は久しぶりで、学生時代に2回ほど来ており、山頂のこの四角いケルンの上に乗った写真がありました。
山頂の気温はおそらく0℃か1℃ぐらいで、風は冷たく強いが天候は良く、カーブを描いた爆裂火口壁や硫黄岳山荘、横岳が姿を見せました。
残念ながら、八ヶ岳連峰の主峰赤岳は完全には見えず、ほんの一瞬しか見ることが出来ませんでしたが、爆裂火口壁から横岳などの展望はダイナミックで大変感動的でした。
折角の山頂なので、のんびりしたかったのですが、風が強く余りの寒さに記念撮影を早々に済ませて夏沢鉱泉目指し下山です。
勿論、夏沢鉱泉は今回の山行最後の温泉場です。楽しみです。

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写真は硫黄岳頂上(標高2742m)からの硫黄岳爆裂火口壁。 
風が強く恐る恐る近づいて撮ってみました。落ちたら一環の終わりですね!
火口壁に沿ってロープが張られており、それに沿って歩けるようになっていますが・・・。

撮影 2011.11.07 午前11時25分