山ガールさんへの山の贈り物- 霧氷の高見山②2012.02.26

山ガールのみなさん、こんにちは!
いよいよ「海老の尻尾(えびのしっぽ)」の出現です。

高見山頂の高角神社におまいりをして安全登山をお祈りしました。
この社に祀られているのは八咫烏(やたがらす)とのことです。

※八咫烏(やたがらす)とは、神武天皇東征のとき、熊野から大和に入る険路  の先導となったという伝説上の大カラスである。三本足とされる。
古事記によると、八咫烏は高木大神(たかぎのおおかみ)の命令で、神武天皇東征の際に一行を道案内するように命じられ、天より遣わされたという。和歌山県の熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の三つの神社の総称)では、この八咫烏が神の使いとして祀られている
       「ニコニコ大百科」より抜粋

展望台の上で豪快に食事を作っているツワモノもいましたが、私達は寒いので展望台下の避難小屋で休憩することにしました。雪空というか全く見晴らしは利きませんでした。晴れればここからの眺望は最高のようですが・・・・。
避難小屋と言ってもしっかり作られており、中にはぐるっと廻りに木製の椅子が作られています。早速お湯を沸かしてカップヌードルのお世話になることにします。
この寒さのなかでもガスのプリムスでも十分役にたっています。

頂上付近はいつもながらの横殴りの冷たい風が吹いて、小さな氷のつぶが私の顔面を叩きます。気温はおそらくマイナス5度ぐらいでしょうか?
今日は風がまだそう強くないので助かりますが、これで風が強ければもっと体感温度は下がってしまいます。
そして、その寒さと強風によって、このすばらしく美しい霧氷を私たちに見せてくれるのですが・・・。

ここ山頂の霧氷は一段と進んだかたちに育っており、いわゆる「海老に尻尾(えびのしっぽ)」が形成されていました。
高見山の霧氷は、実はこの山頂から笛吹岩を通って小峠までのブナ林が一番の見所のようです。大峠からの登り道の霧氷もすごかったですが、高見山北西からの強風によってできる、半端じゃないぐらいダイナミックな霧氷・海老のしっぽの光景がこの付近で見ることが出来ます。

午後4時発の最終バスに乗り遅れると大変ですので、午後2時過ぎに山頂の避難小屋を出発です。
カップヌードルと温かいポタージュスープで十分体が温まったので元気いっぱいです。

笛吹岩まで来たところでそこからブナ林やシロヤシオの霧氷のトンネルをくぐり、細い尾根を十分気をつけて下山です。このブナ林の霧氷のトンネルは、まるで白いおとぎの国にきたような雰囲気で、このなかを下っていきます。
昔の人はこの時期にここを通って伊勢神宮に参拝したと言われてますが、
私たちからすると?と若干思ってしまう光景です。
今のようにアイゼンもスノーシューもない時代、ワカンにカンジキで本当にこの山を越えたのですね…昔の人って本当にすごいですね。

山頂から尾根筋を一気に下ります。
高見登山口への分岐を過ぎ1時間ぐらい下ったところにある高見杉はなんと樹齢700年ということで、昔、旅人がここで一息ついたことでしょう。

丸太で作られた階段状の登山道に、いいかげん膝の負担が限界かと思ったころに目的地まで下りて来れました。
山頂からアイゼンをはずした以外は、休憩なしで1時間45分ぐらい下ってようやく民家や、たかすみ温泉の屋根が見えてきて、橋を渡れば下平野に到着です。
時間があれば、このたかすみ温泉で体を温めて一息いれてバスに乗れば最高でしたが、バス停に着いたのが4時少し前でしたので、致し方なく直行です。
もし行かれる時は、ぜひとも早めに下りてひと風呂楽しんでくださいね。

冬の高見山は本当に素晴らしいところでした。こんな寒くて風も強い所になぜ行くの!!と思われますが・・・・
山歩きは季節の美しさを肌で感じる事が出来ます。とくに厳冬期は四季の中でも一番美しい時期だと思います。
充分な防寒用装備で行けば心配ないと思います。そして苦労して登った頂上で見るパノラマ(今回は高見山からの眺望はみれませんでしたが)は・・・・感動の一言です。

行かれる際は経験のある方と行かれることをお薦めします。
そして「海老の尻尾」を十分楽しんで見てください。

私も厳冬期の高見山のとりこになりそうです。
来年もぜひ行きたいと思っています。


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写真は高見山山頂の霧氷「海老の尻尾(えびのしっぽ)」。
この「海老の尻尾(えびのしっぽ)」、実は写真左側からの強風によって生育したものです。
奥に見える柵は展望台、とその下は休憩した避難小屋。
2012.02.26撮影