山ガールさんへの山の贈り物-槍沢ルートでの槍ヶ岳③2012.10.12-15

山ガールのみなさん、こんばんわ。

またまた、あのトムラウシ山で遭難事故を起こした、アミューズトラベル主催のツアーで悲惨な事故が起こってしまいました。
今回はなんと中国の万里の長城でですよ。
映像を見ると、山の稜線上に造られた万里の長城を直登するコース
でなかなかハードなルートであることが分かります。
一部の道は崩落していたり、その上予想外の大雪で起こってしまったようです。

登山でもこういったツアーでも同じですが、永い間やっていると、段々普通の人が行かない秘境やそういったルートに行きたがります。
それは極自然のことですが、そこには普通以上の危険が同居していることを考えないといけません。

登山でも多くの登山者が行くルートは、そのコースが大変ポピュラーなコースで整備もされており、比較的安全で初心者でも経験者同伴なら登れるルートに他なりません。
反対に余り登山者が行かないルートというのは、アプローチが長かったり、険しかったり、途中道が判らなかったり、ガレ場、くさり場、はしごなどがあり中等度以上の経験者しか登れないルートであったりします。
余り人が行かないルートというのは、他の登山者に影響されずに、ゆっくりと山を満喫でき、自分の世界に浸れますが、十分に気を付けてトライしてみてください。

さて、槍ヶ岳登山3日目のご紹介です。
いよいよ槍ヶ岳めざして槍沢ロッジを出発です。
この日の日程は次のようでした。
槍沢ロッジーババ平ー天狗原分岐(1時間40分)ー槍ヶ岳山荘(2時間30分)ー槍ヶ岳往復(1時間)ー槍ヶ岳山荘ー大喰岳往復(30分)ー槍ヶ岳山荘(泊)

槍沢ロッジから赤や黄色に紅葉した木々の中を約30分進むと、ババ平テント場に到着します。
ここは、昔槍沢小屋があった所で、キャンプ指定地になっておりトイレや水場があります。
この日も登山道の両脇にテントが3,4張、張られていました。

ババ平から1時間ほど歩くと、水俣乗越への分岐点の大曲に到着。
大曲で右に大きくカーブするあたりから、登りが急になりますが、天狗原への分岐を直進します。
更に進んで行くと、グリーンバンドと呼ばれる氷河の跡に沿って行くと水場があり、やがてピラミッドのようにそびえ立ち、今から目指す槍ヶ岳が見えてきます。
この”槍”の姿というのは本当に美しいシルエットを呈していて、誰をも魅了させてしまいます。

天狗原への分岐から約2時間で、殺生ヒュッテへの分岐があるので左に折れて30分程最後の登りを登ると、槍ヶ岳山荘に到着です。
槍ヶ岳山荘は、最大収容人数650名を誇る北アの中でも最大級の山小屋です。

槍ヶ岳山荘に到着した後、受付も後回しにして槍ヶ岳にアタックです。槍までコースタイムでは登り、下り両方とも30分と書いてあり、非常食、水とカメラだけ持って出発です。

槍沢ロッジから槍ヶ岳山荘までは最後のキツイ登りはありますが、危ない所もなく山歩きが楽しめますが、槍ヶ岳山荘から槍ヶ岳山頂は慎重な三点確保が要求されるコースになりますので、真剣に足場を探しながら進めます。初心者の方は熟練者に同行してもらってください。
岩場を岩に書かれた○や×の印を注意しながら探し、先の状況を確認しながら歩きます。
ルートは一部、登りと下りに分かれていますがほとんど同じルートで、この時期は渋滞がないのですが、夏のシーズンは相当な渋滞覚悟ですね。

30分ほどで槍ヶ岳の山頂に到着!次々と登ってくるので大混雑、頂上は20人ぐらい居れば転げ落ちそうな位の狭いスペースです。登山者の憧れの山,槍ヶ岳登頂ですから、皆さん山頂に着けば、喚起の歓声を上げてました。

北アルプスの盟主と言われるだけあって、どの方向を向いても絶景なので、どこから見たら良いか迷う位、360度の眺望です。
鹿島槍ヶ岳、燕岳から白馬岳まで、立山、剣岳から雲ノ平、薬師岳、黒部五郎から笠ケ岳、北穂高、奥穂高から前穂高岳まで見えました。
これだけ一挙の北アルプスの山を見れる所も珍しい上に、更に遠くには南アルプスの甲斐駒と北岳、遠くに富士山もうっすらと望むことができた。

山頂を堪能してから下山です。いきなり梯子を降りるので気を引き締めて降りてゆきます。
槍ヶ岳山荘で受付を済ませ、早速ビールで登頂を祝って乾杯です。
テラスからの素晴らしい景色と満足感に満ちて頂くビールの味は最高です。

ビールを頂き満足したあと、夕食までまだ2時間以上あったので、槍ヶ岳山荘から穂高連峰へ縦走するコースをたどり、大喰岳(おおばみだけ 3101m)まで行って来ました。槍ヶ岳山荘からは見えなかった中岳、大キレット、穂高連峰のアップダウンを真近に見ることができました。

往復に要した時間は約1時間でしたが、いずれ近い内に縦走したいコースの一つにリストアップすることが出来、満足して槍ヶ岳山荘に戻ってきました。

写真は槍ヶ岳山荘テラスからの槍ヶ岳。
槍ヶ岳山頂を目指し、岩場を進む登山者が見える。

                  2012年10月15日撮影


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