平成24年度インフルエンザHAワクチン製造株の決定について
生物学的製剤基準(平成16年3月30日厚生労働省告示第155号)の規定に係る平成24年度のインフルエンザHAワクチン製造株を下記のとおり決定しました。
A型株
A/カリフォルニア/7/2009(H1N1)pdm09
A/ビクトリア/361/2011(H3N2)
B型株
B/ウイスコンシン/01/2010
毎年5~6月頃に次のシーズンのワクチン株が決定されますが、ワクチン株は、世界的にはWHOの専門家会議で、次シーズンに向けたインフルエンザワクチンに用いる候補株が毎年2回選定されます。
日本では、WHO推奨株を参考に、あわせて日本の流行状況などから予測を行い、また、ワクチンの製造に適した株(卵での増殖がよいことや、継代による抗原性の変化がないことなどの検討)を選択しています。
§ワクチンの予防効果
ワクチンの予防効果は、ワクチン株と流行株の抗原構造が一致したときに発揮されるので、ワクチン製造に用いるウイルス株は毎年定められます。
ふつうは、A型とB型がそれぞれ2株ないし1株ずつ混合されています。
§インフルエンザウイルスの抗原変異とインフルエンザの流行
インフルエンザウイルスにはA型とB型(C型もあるが非常に少な い)がありますが、抗原変異を起こしやすい性質をもっています。
インフルエンザウイルスA型は、HA抗原、NA抗原の種類によってサブタイプが分けられます。
A型およびB型ウイルスのHAとNAの小変異は絶えず起こっていて、人の抗体によって選択され、毎年新しいタイプの流行株につながります。
A型では新しい型が出ると1~数年以内に全世界に広がる大流行となります。