RSウイルス感染症が急増 対策徹底呼びかけ
乳幼児に肺炎などを引き起こすRSウイルス感染症の患者が、この10年で最も速いペースで増えていることから、国立感染症研究所は、例年より早く流行のピークを迎えるおそれがあるとして、手洗いなど、対策の徹底を呼びかけています。
RSウイルス感染症は、発熱やせきなどかぜに似た症状の出る病気で、秋から冬にかけて主に乳幼児で流行し、初めての感染では肺炎や脳症を引き起こして重症化することがあります。
国立感染症研究所によりますと、今月2日までの1週間に全国およそ3000の小児科の医療機関で新たにRSウイルス感染症と診断された患者は1998人で、前の週の1.7倍に急増しました。
患者の数はこの10年で最も速いペースで増えていることから、研究所は例年より早く、流行のピークを迎えるおそれがあるとしています。
患者の数を都道府県別に見ると、▽福岡県が433人、▽東京都が251人、▽宮崎県が177人など、九州で多くなっています。
国立感染症研究所の安井良則主任研究官は「患者の半数近くは重症化しやすい0歳児で占められている。手洗いなど感染対策を徹底するとともに、熱が下がってもせきが続いているようであれば、早めに医療機関を受診して欲しい」と注意を呼びかけています。