ノロウイルス感染症とその対応・予防(家庭等一般の方々へ)
おう吐物・下痢便の処理:
ノロウイルス感染症の場合、そのおう吐物や下痢便には、ノロウイルスが大量に含まれています。そしてわずかな量のウイルスが体の中に入っただけで、容易に感染します。
また、ノロウイルスは塩素系の消毒剤
(商品名:ピューラックス、ミルトンなど)
や家庭用漂白剤(商品名:ハイター、ブリーチなど)
でなければ効果的な消毒はできません。
取り扱いには注意が必要です。
ア)処理:おう吐物や下痢便の処理をする前に、まず処理にあたる人以外の方を遠ざけてください。
処理の際に吸い込むと感染してしまうおそれのある飛沫(ひまつ)が発生します。
少なくとも他の人は3mは遠ざかってください。また、放っておくと感染が広がりますので、早く処理する必要があります。
以下、処理の手順についての方法を記しておきます。
方法:
マスク・手袋(この場合の手袋は清潔である必要はなく、丈夫であることが必要です)をしっかりと着用し(処理をする方の防御のためです)、雑巾・タオル等で吐物・下痢便をしっかりとふき取ってください。
眼鏡をしていない場合は、ゴーグルなどで目の防御をすることをお勧めします。
ふき取った雑巾・タオルはビニール袋に入れて密封し、捨てることをお勧めします。
ふき取りの際に飛沫(ひまつ)が発生しますので、無防備な方々は絶対に近づけないでください。
その後うすめた塩素系消毒剤(200 ppm以上:家庭用漂白剤では200倍程度)でおう吐物や下痢便のあった場所を中心に広めに消毒してください。
※消毒剤の希釈の際も素手で行わずに手袋を用いましょう。
イ)汚れた衣類など:おう吐物や下痢便などで汚れた衣類は大きな感染源です。
そのまま洗濯機で他の衣類と一緒に洗うと、洗濯槽内にノロウイルスが付着するだけではなく、他の衣類にもウイルスが付着してしまいます。
おう吐物や下痢便で汚れた衣類は、マスクと手袋をした上でバケツやたらいなどでまず水洗いし、更に塩素系消毒剤(200ppm以上)で消毒することをお勧めします。
いきなり洗濯機で洗うと、洗濯機がノロウイルスで汚染され、他の衣類にもウイルスが付着します。
もちろん、水洗いした箇所も塩素系消毒剤で消毒してください。
国立感染症研究所
感染症情報センタ-より