厚労省 小児の医薬品誤飲防止で注意喚起

2011年度の小児の誤飲事故の第2位が医薬品・医薬部外品で、小児の誤飲事故全体の21%を占めたための措置。
特に家族や親族に処方された医薬品の誤飲事例が多かった。

同省は昨年末に、「2011年度家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告」を公表した。
この中で小児の医薬品の誤飲事故事例もとりまとめている。

11年度の小児の誤飲事故は348件。誤飲製品はトップがタバコの105件で、医薬品・医薬部外品(73件)やプラスチック製品(32件)が続いた。
この上位2製品は1986年の調査以来、順位に変化はない。

医薬品・医薬部外品の誤飲事故をみると、件数は前年度(10年度)調査より9件増えた。
誤飲事故のうち医療用医薬品は47件で、中枢神経用薬の誤飲が23件と多かった。
例えば、叔父に処方された精神薬の口腔内崩壊錠を3歳8か月と2歳4か月の兄妹で計25錠誤飲し、半昏睡の状態となって兄妹とも入院治療となったケース、2歳7か月の女児が精神薬をラムネと間違えて10錠ほど誤飲して救急要請したケースなどがあった。

また、誤飲事故を起こした年齢は、タバコが6か月から17か月児に多く見られるのに対し、医薬品は年齢層がより広いものの、特に自らフタや包装を開けて薬を取り出せるようになる1から2歳児にかけて多く見られることもわかった(73件中50件、68.5%)。