「お薬手帳」持参しましょう!

「お薬手帳」 非常持ち出しリストに入ってる?
お薬手帳というのをご存知ですか?
あなたのこれまでの、お薬についての記録をしていくものです。
災害などでいつもの病院にいけなくなった時にもこれさえあれば。

▼お薬手帳ってなに?

通常は薬屋さんで管理している患者様の薬の記録(薬歴)、が転記されているものです。

本来はどこか一つのかかりつけ薬局というのをお決めいただいて、全ての医薬品情報を管理するのが理想なのですが、病院などで使った薬まで薬局で管理する事は、現状では困難です。
1993年の抗ウィルス薬と抗がん剤の相互作用によってお亡くなりになられた方がいた事件がありましたが。
複数の医療機関で処方されていたお薬の相互チェックが不十分だった事が原因でした。
この事件に端を発してお薬手帳が作られるようになったのです。

いつ、どんな薬が、何日分、使い方はどのように、あなたに処方されたのかを記録していくものがお薬手帳です。

「情報提供文書」と「お薬手帳」がどのように違うのかというと、「お薬手帳」は継続的に情報が網羅されている事による記録としての情報の点で優れているのです。
保険調剤薬局では記録する事になっています。
しかし、病院でお薬が出るケースでは薬剤師による記載義務はないのでご自分で記録する必要があります。
患者さんの薬に関する情報を全て網羅する事が大切なので、ドラッグストアなどで買った薬の記録もしておいた方が良いでしょう。

▼あったほうがいいの?

なくなると困る薬、例えば血圧や心臓の薬などをお使いの方、お薬でアレルギーなどを起こした事のある方などはぜひ、ご用意しておくことをお薦めします。
また、小さなお子さまも災害用でなくても、あったほうがよいと思います。

お薬の処方というのは、その時の状態、あなたがこれまで行ってきた検査、過去にお薬を使ってきた記録などを総合的に診断し、お薬を決定しているのです。
その処方の記録は、使ってきていた薬について、全ての方に起こるとは限らない副作用が、あなたは起きなかった事が記録されていくのです。
つまり、何かの時に新しいお薬を使いたい時に、過去に使った事がある薬と全く初めて使うお薬では心配しなければならない事が違ってくるという事です。

▼なんで災害用に必要なの?

災害が発生した時、いつもお使いのお薬がなくなってしまう事は直接災害の被害に遭う事とは結びつけて考えにくいのですが、災害による被害の一つとも考えられます。

緊急非難する時にお薬自体を持ち出す事はとても大切なのですが、「自分が何という薬をどのような飲み方で使っているのか」という情報も大切です。
災害が発生した時のような場合など、いつもの医療機関がやっていなかったり、非難などによりいつもの所にいけない場合もある事が考えられます。
でも、お薬自体がなくても、この情報さえあれば大丈夫です。
安全が確保された環境で改めて検査などをしなくてもこれまで使っていたものと同じ薬をそろえる事ができるのです。
またはお薬について注意しなければならない専門的な事を伝える事が出来るのです。

お薬手帳は、これまでのあなたの、お薬に関する記録を伝える大切な情報です。
もしそれが正確に伝える事ができない、となるともう一度同じような検査や診察をやり直す必要がある事があります。
ご自身やご家族のお薬の記録を、情報提供文書などをファイリングなどしてご自分で管理していても差し支えありません。
しかし、全国のほとんどの保険調剤薬局で共通のシステムで行なわれているお薬手帳をご利用いただく方が簡単な事だと思います。

▼どうしたらもらえるの?

処方箋を受け付けている保険調剤薬局では、ほとんどどこでも用意しています。
処方箋を持っていった薬局で「お薬手帳をお願いします」とおっしゃっていただければ、作ってもらえます。
そして、このお薬手帳はあなたにとって、いつも一つだけあるもので、どこの調剤薬局でもお使いの手帳に同じ様式に従って必要事項を記録してもらえるのです。

大きさも保険証に近い大きさなので一緒にしておいて、保険証とともに非常持ち出しの用意をしておけばよいと思います。

病院・クリニックに受診する時は、必ず一緒に持って行きましょう。