~梅雨時はカビと共に、害虫も増える季節~

1.梅雨時に気をつけたい害虫には、どのようなものがあるのでしょうか?
 
梅雨時はカビの季節というイメージがあるかと思いますが、害虫の活動が活発になる時期でもあります。
梅雨時だからこそ気をつけたい害虫について解説します。


ヒョウヒダニ
アレルギー疾患の原因として有名なダニです。角質やフケ、人の食べかすなどをエサにし、ほとんどの家の布団やソファー、カーペットなどに生息しています。温湿度が高くなる時期に増殖します。


コナダニ
食品に発生し、部屋に生えるカビもエサにすることが知られています。発育期間が10日余りと短く、1日に20個以上の卵を産むことがあります。
ダニの中でも高温多湿を特に好むため、梅雨時は大発生につながります。
しかし、吸血するなど直接人に害を与えることはありません。


ツメダニ
ダニ類や小型の昆虫をエサにするダニです。
エサとなるコナダニなどが増えると、それにともない、増えることがあります。
吸血はしませんが、刺すため、激しい痒みを感じます。


カビを食べる害虫「チャタテムシ」
昆虫の中には、カビを食べるものが数多く知られています。その代表がチャタテムシです。屋内の湿度が高い場所(畳、壁紙、貯蔵食品など)に生息し、カビ類や酵母などを好んでエサにしています。
湿度が高い場所にはエサとなるカビも繁殖しやすいため、カビと同じ場所に発生することがあります。
カビが原因で大発生し、多数が室内に這い出す事例が報告されています。


2.簡単にできる梅雨時の害虫対策
 害虫の発育速度が早くなる梅雨時は、成虫になる速度が早くなることから、増殖率が高まり大発生につながります。
大発生する前に、以下の対策をしっかり行い、駆除することが大切です。


できるだけ乾燥を心がける
晴れた日には、できるだけ布団類を干して乾燥させることが重要です。
布団を干すだけではダニを駆除することはできませんが、増殖を抑える効果はあります。
また、換気をして部屋の湿気を下げることも大切です。


開封したままの食品は、密閉性の高い容器で保存する
小麦粉や調味料などは害虫の発生源になるので、密閉性の高い容器に入れ、可能なら冷蔵庫に保管するのがよいでしょう。


カビの掃除をする
前述のように、カビを食べる害虫は、コナダニやチャタテムシなど、数多く存在します。
大発生させないために、こまめにカビの掃除をしましょう。

 なお、ダニを駆除する目的で、掃除機で掃除をする場合、死んだダニを取り除くことはできますが、生きたダニを取り除くことは困難です。
そのようなときには、まず「くん煙剤」などの空間処理剤を使用し、ダニの殺虫をしてから掃除機をかけると効果的です。
試してみてください。