冷え症(冷え性)

**冷え症(冷え性)のメカニズム・西洋医学の考え方**

体温計で体温を測ってみても体が冷えているわけではないけれど、何となく体に「氷」が入っているような感じがして冷たい--。
これが冷えの状態です。

冷えは血圧や体重計で現れる体の変化と違い、個人の感覚、いわゆる自覚症状なので、客観的に表すことがなかなか難しく、何となく体の芯が冷える、しびれのような冷えの感覚があるといったことを自覚していながら、自分が冷え症であることに気付いていない人も少なくありません。

そこでまずは冷え症の人によく見られる特徴を以下に紹介します。

*冷え症の人によく見られる特徴

手足が冷たい・冷房にあたると具合が悪くなる・秋口から春の終わりまでカイロや電気毛布がかかせない・寝るときは夏でも靴下をはく・すぐにおなかが痛くなる・下痢になる
冷えのメカニズムを語るうえで外せないのは、自律神経との関係です。
なぜなら自律神経は体温調節に関わる部分だからです。
私たちの体は発汗や毛穴の開閉、エネルギーの代謝、筋肉のふるえなどによって寒いときには熱を産生し、暑いときには熱を放出しています。
こうした一連のはたらきがあるからこそ、体温を一定に保つことができるわけですが、この熱の調節を行っているのが交感神経と副交感神経からなる自律神経です。
ですから、何らかの理由で自律神経が乱れ、体温調節が行われにくくなると、冷えの症状が起こってきます。
自律神経が乱れる原因としては、過剰な冷暖房、食生活の乱れ、不摂生、ストレスなどが挙げられます。
では、なぜ冷えは良くないのでしょうか。
それは単に体が冷たく、つらいだけではなく、さまざまな病気が引き起こされたり、症状がより強く現れたりする原因にもなるからです。
実際、体が冷えて関節が痛くなった、おなかが痛くなったという経験をした人も多いのではないでしょうか。
冷えに関係する病気・症状は下の表に示しましたが、これらのなかでも月経不順や月経痛など、月経に関係する女性の病気で、冷えの影響を受けやすいようです。

*冷えに関係する病気・症状

月経不順、無月経、月経困難症、月経前症候群(PMS)、不妊症、更年期障害、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、関節リウマチ、腰痛、肩こり、頻尿、膀胱炎、過敏性腸症候群(IBS)、下痢、慢性疲労、不眠など

冷え症でお悩みの方。ご相談下さい。
気温が下がる前に対策を。
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