お正月飾りの中にまさか?
お正月の飾りつけなどで使われることの多い「南天」(なんてん)はご存知ですよね。一度は見たことがあると思います。
この「南天」は、見かけも良いのですが、難転「難を転ずる」ところから縁起物としてお正月の飾りつけとして使われるそうです。
この南天という生薬の実には、消炎・咳嗽・喘息・百日咳・気管支炎・視力低下・白内障などに効果があると言われており、皆さんが良くご存じなのは「ナンテンのど飴」ではないでしょうか。
実は、この南天に含まれている「ヒゲナミン」という成分は、昨年の今頃の時期にドーピングの禁止薬物に指定されています。
南天に含まれているヒゲナミンにはβ2刺激作用があり、気管支を拡張させる作用があります。ところが別の面からこのβ2刺激作用を見てみると、交感神経の興奮やタンパク質同化作用により筋肉が増強される効果があります。これがドーピング禁止薬物に指定された要因です。
実は、このヒゲナミンが含まれている生薬は南天だけではなく、「呉茱萸」(ごしゅゆ)・「附子」(ぶし)・「細辛」(さいしん)・「丁子」(ちょうじ)などにも含まれています。
最近は、薬局で購入できるサプリメントなどにも様々な生薬が入っている事が多く見受けらます。
来月から平昌オリンピックも始まります。
何気なく服用した薬やサプリメントで、ドーピングにならないように注意したいですね。
薬剤師の中には、スポーツファーマシストという薬剤師がいます。どうかな?と思ったらご相談ください(^^)