スギ花粉と野菜

スギ花粉のアレルギーがある方は、ある果物や野菜を食べたときに、口にかゆみが出たり、喉が腫れたりすることがありませんか？
これは口腔アレルギー症候群（ＯＡＳ）と呼ばれるもので、果物や野菜アレルゲンが、口腔内の粘膜に触れて起こるアレルギー反応です。

本来、花粉症とＯＡＳは別のアレルギーなのですが、ＯＡＳのアレルゲンと花粉のアレルゲンの構造が似ている場合、お互いが反応することがあります。これを「交差反応」と言います。
この交差反応により、花粉症の人がその果物や野菜を食べると、極めて短時間でＯＡＳを発症することがあるんです。
では、そのある果物は何でしょう？
なんとトマトです。杉やヒノキのアレルゲンはトマトのアレルゲンと似ているようです。
同様に、秋に多いブタクサの花粉症におけるキク科のアレルゲンは、スイカ・メロン・キュウリ・バナナのアレルゲンと似ているそうです。

ただ、口腔アレルギーを起こす果物や生野菜のアレルゲンは熱に弱く、加熱すれば食べることができることもあります。
アレルギーは、症状のあらわれ方によって対応も変わってきますので、オヤッ？と思ったら医療機関を受診してください。