食欲の秋 ダイエットと下剤と便秘の話

先日、「下剤でダイエット出来るの?」と言うような質問を受けました。
そもそも下剤は、ダイエットをする為の薬ではありません。
なので、下剤でダイエットは出来ません。
せいぜい下剤により宿便(腸に溜まってしまった便)が排出されて、痩せたように感じる程度のことではないでしょうか。
下剤を過剰に服用し過ぎて、腸の粘膜に炎症を起こしてしまいうような事もありますので、過剰な服用は危険です。

ところで、便秘の薬として、漢方薬が使われる事も多いのですが、その使い方も症状や体質などによって使い分けが必要です。
その種類も多く、例えば・・・
・痔があって便秘などで悪化するような症状には乙字湯(おつじとう)
・お年を召した方のコロコロしたような乾燥便には麻子仁丸(ましにんがん)や潤腸湯(じゅんちょうとう)
・腹痛やしぶり腹のような症状があり、便秘と下痢を繰り返すような症状には桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)
・比較的体力があり、腹部に張りがあり、頭痛や肩こりを伴う症状には大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)や桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
・肥満気味でむくみなどを伴う症状には防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
・腹痛や膨満感を伴う症状には調胃承気湯(ちょういじょうきとう)
・常習になってしまっているような症状には大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)
・のぼせ気味で不眠やイライラ感を伴う症状には三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)
などなど
これらもまだまだ一例にすぎません。
沢山あって・・・と思うかもしれませんが、いろいろな選択肢があると言う事は、キチンと選べれば効果の良い薬を選択できるという事ですよね(^^;