なかなか難しい選択
東京でもインフルエンザが流行期に入ったようです。
先ずはインフルエンザに罹らないように予防することが大切ですが、そうは言っても100%予防することは難しいのが実情だと思います。
もしインフルエンザに罹ってしまった時のお薬として、昨年まで(今年の初めまで)は「イナビル」という1日1回の吸入薬が多く使われていました。
皆さんご存知のように、今年は、春ごろに発売された「ゾフルーザ」という1日1回の飲み薬が多く使われるものと予想されます。
吸入にしろ内服にしろ、服薬の回数が少なくて済むのは非常に良い事ではありますが、どのインフルエンザの薬もウイルス自体に直接作用するわけではなく、そのウイルスの増殖を防ぐことで効果を発揮します。増殖が防がれている間に自分自身の免疫力がウイルスと戦っているわけで、薬を服用したから直ぐに治るというものではありません。
感染の拡散を防ぐのと同時に、自分の免疫力でウイルスを退治する期間として5日間という時間が設けられていますが、どの抗インフルエンザ薬を服用しても、多くは服用後2〜3日で大分軽快します。
今までのタミフルやリレンザなど、5日間の服用もしくは吸入が必要だった薬は、例え体調が良くなっても「まだ休んでいなくてはいけない」という認識が付きやすかったと思うのですが、1日1回のタイプの薬はなかなかそうはいかないように見受けられます。
昨年も、薬局でイナビルを吸入した時に保険証を持っておらず、自費でお預かりして後日清算するような時に「シッカリ休養してからで」と言っているにも関わらず、3日後には「体調が良くなったから」と清算に来ているようなケースが見受けられました。
ウイルスが完全に除去されていれば問題ありませんが、まだ除去しきれてなかったとすると、ウイルスの拡散を助長してしまう事になってしまいます。
もちろん、薬局で投薬時にキチンと説明はしますが、元気になっている人に「家でジッとしていてください」というのは、なかなか難しい事のように思われます。
タミフルやリレンザの時には、「お薬を服用している間は外出を控えるように」と分かりやすく説明できたんですけどね・・・(-_-;)
今シーズンの課題ですね