咳の話
最近では「咳」が目の敵のようになっていますね。確かに咳エチケットは感染予防にとても大切ですが、あまり度が過ぎるのもどうかと思います。
咳とは、気道(空気の通る道)から異物を外へ出そうとする為の防御反応の1つです。気道にはセンサーのような物があり、気道で異物や刺激をキャッチすると、そのセンサーから脳の中枢にその刺激が伝わり、脳から「咳してくださーい」と指令が送られて咳が起こります。
もし人間に「咳」が無かったらどうなるのでしょう?
異物(病原体やアレルゲンなど)が肺にまで入り込んだしまったり、痰などが肺に溜まってしまったりと大変な事になってしまいます。
ウチの薬局には咳喘息や気管支喘息の患者さんが多くいらっしゃいます。新型コロナの影響で「電車や人混みで困ってしまう」と言う声も耳にします。
もちろん咳エチケットもせずに、咳き込んでいるのはいかがかとは思いますが、「咳」は人間にとって必要な反射の1つなので、状況によってマスクをしている方が少しだけ咳をしたような時には、あまり厳しい眼で見ないであげてくださいね(^^;