薬膳100の話:中国の梅雨
梅雨の季節。日本語の「五月雨(さみだれ)」は陰暦5月頃に降る長雨のことで、つまり梅雨と同じものをさします。
日本で「梅雨」という言葉が一般化したのは江戸時代。
語源については「露(つゆ)」から変化したとか、カビで食物が「費(つい)ゆ」季節であることから生まれたなど諸説があります。
しかし、これでは、なぜ「梅」という字がはいっているのか説明ができません。
調べてみると梅雨は日本だけのものではありません。中国では「梅雨:メイユー」と呼ばれています。
中国で「梅雨」の語源は、
(1)「黄梅雨」:「黄梅」とは梅の実が熟すという意味で、中国では、揚子江中・下流域で晩春から初夏にかけて、梅が熟す時期に長雨がよく降ります。
(2)「黴雨」:カビが生えやすいという意味があるそうです。
韓国にも「梅雨」はあり、韓国語で「チャンマ」といいます。韓国の梅雨入りは日本より遅く、平年6月下旬から7月下旬です。日本と同じく 韓国にとっても、梅雨は貴重な水資源で、年間降雨量の約30%が7月に集中しています。
(写真:笠山でみつけた「変な椿」の風景」)