今月の薬膳:世界に広がる:KAKI

柿は、日本が世界に誇る果物のひとつ。古い文献にもその名を見ることができ、奈良時代にはすでに売り買いされていたそうです。
16世紀になるとポルトガルをはじめ、諸外国との交易が活発になります。日本を訪れた外国人は、そこではじめて柿を目の当たりにして、苗などを持ち帰り、世界中に広がりました。
 

柿の学名は「ディオスピロス・カキ」。「神が与えし食べ物・柿」という意味で、「kaki」という日本語がそのまま使われています。現在でも「kaki」と銘打たれて欧米のスーパーに並ぶこともあるそうです。
 
柿の栄養は意外と知られていませんが、多く含むのはビタミンC。コラーゲンの合成を助け、美肌効果だけでなく骨を丈夫にします。また、血圧を下げる作用のあるカリウムなどもたくさん入っています。
「柿が 赤くなれば、医者が青くなる」
という諺(ことわざ)どおりの効果があります。