今月の薬残:歴史の新しい野菜;白菜
鍋物や漬物など、白菜は日本人の食生活には欠かせない野菜だけに、きっとたくさんの人が、白菜は和の食材だと思っているでしょう。
白菜の原産地は、実は地中海沿岸で、中国を経て日本に伝来したのは明治8年(1875年)の東京博覧会です。博覧会には中国(清国)から根付きの山東白菜が3株出品されました。この3株のうち2株を愛知県の植物栽培所が譲り受け、栽培を試みることになります。
そして国内に広く普及したのは大正時代になってから、日清・日露戦争時に、現地でハクサイ食に慣れた兵隊さんが帰国して、その普及が促進され、昭和初期には全国に定着したということです。
白菜にはカリウムが多く含まれているので高血圧など生活習慣病の予防に効果が期待できます。また骨を丈夫にするビタミンKとカルシウムも多く含まれます。