礼儀で負の感情に対抗する

礼儀作法とは、負の感情に対抗する一種の体操である。礼儀正しいということは、あらゆる仕草、あらゆる言葉を通じて、こう伝えているのだ。「イライラしないようにしよう。人生のこの瞬間を台無しにしないようにしよう」アラン

おはようございます。2014年8月16日(土)感謝の朝です。ありがとうございます。今日も宜しくお願い致します。+691

中世ヨーロッパの人は、素手で鼻をかんだ。驚くかもしれないが「鼻をかむのはハンカチ・鼻紙に」という礼儀作法が作られたのは、もっと後のことである。

そして、ルネッサンス期の本には、「大便をしている人には挨拶をしないのが礼儀正しい」というくだりがある。当時は家内にトイレはなく外で大便をすることが一般的だったからだ。とはいえ、いくら外で大便をする習慣があっても、排便している時に友人が挨拶してきたら気分が良いものではないだろう。

こうした礼儀作法の歴史を見ると、礼儀とは、他人に迷惑をかけない、不快感を与えないために発達してきたことが分かる。

もっと広い意味で言えば、礼儀作法は他人を上機嫌にするためのものだ。国家や文化圏により礼儀の表現は違うが、暗い顔をしたり、陰鬱な言葉を言うのが礼儀正しいとされる習慣はない。つまり、気分が悪いときにも幸福を演技することが、礼儀作法の核心なのだ。

さらに広い意味で考えてみれば、礼儀作法は自分自身のためでもある。他人を上機嫌にするために幸福を装ううちに、自分の心も明るくなることがあるからだ。

「どうすれば周りの人と一緒に幸福になれるか」と考え、それを実践することこそ、最高の礼儀作法ではないだろうか。

今日の一日が皆様にとりまして素敵な時間となりますように(^-^)