灯台下暗し

先週一週間かけて探しても出てこなかった物が、今日、不意に出てきた。
お店のPOPを書こうと思い立ったのは良いが、以前買っていたブラックボードをどこにやったのかさっぱり思い出せない。25×50cm大の、結構大きいものでそんなに見落とすはすがないと探せども全然見当たらない。
一度、何も用事が無いときに、使用していなかったそのブラックボードを見かけたことがあったが、その時は、こんなところに置いていたのか程度にしか気に留めなかった。それを、どこで見かけたのか思い出せない。
時間が空いたときに、家族総出で探しても見つからずに、仕舞いに主人には途中で見かけたのは幻やわとまで言われてしまった。反論はしたけれど、あまりに見つからないのでだんだん自信がなくなってくる。神隠しにでもあったのだろうかと突飛なことを考え始め、探し疲れて結局嫌になって諦めてしまっていた。

週が明けて、すっかりボードのことも頭から去っていた矢先、「あったよ。」と言って、母がまさに探し求めていたそのボードを持ってきた。
灯台下暗しとは、よく言ったものだと思う。
そのブラックボードは、普段皆が何度も目にする場所に堂々と置いていたのだった。家族の写真を次々貼って飾るのに使われていたのだった。
そう言われてみれば・・・・・・・・・写真を貼ってたあれは、そのボードだったなぁと後になると理解ができ、皆、一様に感嘆した。
真剣に探しているときには全然見つからないのに、どうでも良くなると急に出てきたりして、探しものは得てしてそんなものなんだろうか。
なにはともあれ、見つかったのは嬉しい。はりきっていいPOPを作るぞ。

ただ、いまだに探し物をするときには、
「探し物は何ですか?見つけにくいものですか?・・・・」という、幼い頃に聞いたことのある、井上陽水の”夢の中へ”という曲が頭の中をグルグルと回るのは何でなんでしょう。