警鐘
最近、相次いでクマの人里への出没、人への危害、射殺の報道がされている。
襲われた方は気の毒だけど、何も射殺までしなくてもと感じるのは私だけだろうか。麻酔銃で、山に帰してやるようなことは考えにないのか。人間は、傷害事件や殺人を起こしてもすぐに射殺されるようなことはないのに、不公平だと思うのは動物びいきな私だけだろうか。
山形の中学校での事件について、「クマは隠れるように行動する習性があり、グラウンドなどを走るのは異常。何らかの理由でパニック状態になったクマが狭い所に隠れようと校舎に入ったのではないか」と専門家が言っていた。どの出没事件を見てても、クマがパニックになって逃げる方向を誤ったようにしかみえない。もし、山の方角に逃げていたら、殺されずに済んだのではないかとやりきれなくなってしまう。
人里への出現が増えたのは、春先の低温や夏の猛暑によるドングリの不作や、好物のクロスズメバチの減少など山中のエサ不足、それに、人間による里山放棄や地球温暖化による山林の荒廃などが挙げられるらしい。
山では、いったい何が起こっているのだろうか。
本来臆病で、物音ですぐに逃げてしまうようなクマが、危険を冒してわざわざ人間の生活圏までおりてこないといけない理由はなんだろう。
クマたちからのメッセージを聞き逃してはならない。