次の世代へ
いつもお母さんについて、薬局に来てくれる3歳の女の子。
今日は、薬局のトイレを使って席に戻る時に、調剤室で私が機械を使って作業をしているのが見えたらしく『何してるの?』と興味津々に近づいて来た。
『ママの薬を作ってるのよ』と言い、薬のことやら、機械のボタンのことやら、彼女が興味を示すものについて説明をしながら調剤を進めていった。
一通り、機械に薬をセットし終わったところで、『じゃあ、ここのスタートボタン押してみて』と促すと、彼女の動作に合わせて動き出した機械にビックリしていた。
手伝ってもらったお礼を言って、『あっちでお茶のお薬作ってるよ』と伝えると、煎じ薬の調剤台の方へ行き、脇に置いてあった椅子の上にちょんと乗ってあれこれ質問をしながら調剤の様子をずっと見ていた。
しばらくすると、『出来たよ~!!』と言って、その女の子が出来上がった煎じ薬の袋を持ってお母さんのもとへ運んでいってくれた。3歳の女の子が持つと少し大きく見える煎じ薬の袋を、大事そうに胸に抱えて運んでいく姿はとっても可愛く、その場にいた皆が思わず笑顔になった。『私も手伝ったの』と得意げに話す彼女を見るお母さんの嬉しそうな顔を見て、私も嬉しくなった。
私達夫婦の将来の夢は、薬局で子供達を集めて調剤体験をして薬剤師の仕事をもっと知ってもらうことだが、現在の調剤室の広さではなかなか実現が難しい。一度にそのような体験会を開くことが出来なくても、今、薬局に来てくれる子達が少しでも薬剤師の仕事に興味を持ってくれるようなことが出来たらいいのになぁと模索中です。