濡れ衣

黄色が目を引く、いかにも花粉を沢山たくわえていそうなその容姿から、長いことてっきり誤解していました。
この時期、至る所で群生しているセイタカアワダチソウですが、いかにもな容姿とは裏腹に、秋の花粉症とは無関係だそうです。
小さいころ、同級生がセイタカアワダチソウのことを「喘息花」と呼んでいたのですが、おそらくそのものが原因ではなくて、セイタカアワダチソウが生える時期が喘息が悪化しやすい時候なのだろうと最近理解しました。
秋は一年の中でも喘息が悪化しやすく、特に10月は多いようです。少しずつ気温が下がっていく中で、暑い日がポンと出ると喘息発作が増えるので注意が必要です。
また、この時期喘息が悪化しやすい一因にダニがあります。
夏の間に増えたダニが、秋に死骸となって蓄積するため、秋は室内におけるダニ総数(生きたダニ+死骸)やダニアレルゲン量(ダニの排泄物からの抽出物など)が年間で最も多くなります)。
喘息やアトピーなどアレルギーのある方は、この時期特にこまめな掃除と、布団や枕のカバーの使用や洗濯を心がけて、症状の悪化を防いで上手に乗り切りたいですね。

ところで、冒頭で触れたセイタカアワダチソウが濡れ衣を着せられる元となっているのは、秋の花粉症の代表格「ブタクサ」です。見た目は少し似ていますが、ご本家の方が見た目はだいぶ控えめな感じです。
「見た目に騙されるな!」と、濡れ衣を着せられたセイタカアワダチソウがぼやいているかもしれません。