心当たり

いつも、病院の薬を配達している60代のおばちゃん。
毎日元気に畑仕事をしているが膝と腰が悪いので、うちではコンドロイチンを買って飲まれている。
コンドロイチンを飲み始めてから、膝の方は割と良くなっていたのだが、先日、母がコンドロイチンを持って行った時はかなり足腰の調子が悪かったようだ。
病院では神経ブロックの注射をしてきたらしいが、それでも辛そうだったとのことで、コンドロイチンを増量して飲んでもらった。
それから10日くらい経過して、病院の薬を届けに行った際に様子を聞いてみると、一時期悪化していた足腰の調子は戻っていて、歩行も辛そうな感じはなかった。
それまでが調子が良くなっていたので、何か心当たりは?と尋ねてみると、『無いこともない。』とおっしゃる。
お宮に行くのに、平地を通るルートと山道を通るルートがあるらしいのだが、平地だと人に会うのが面倒で急な坂道である山の方を通って行ったのだとか。
お医者さんからも、絶対に坂道、特に下り坂は良くないから駄目よ!!と常々言われていたらしいのだが、軽い気持ちで山道に挑んだと。枯葉が沢山落ちていた時期だったので、転倒しないように慎重に歩いたから余計な力が入っていたのだろう。それを二日続けて参ったからかな、と話された。
『変だけど、原因があったのなら良かった。ちゃんと回復しているし、またコンドロイチンは少しずつ元の量に戻していったらいいよ。』
と伝えると、『そうしてみようかな、無理はやっぱだめじゃったな~』と笑って言った。

また同じ日に、『お医者さんには言わなかったんだけど、ここ2週間くらい胃の調子が悪いんよ』とも言った。胸の辺りが常に痞えた感じがするので、食欲が出てこないと言う。
何か心当たりは?と尋ねると、少し考えた後で、
『そういえば、この間から皆に柿をもらうばっかりするので、一日3回切らさずに食べている。』

すかさず『それが原因じゃないんかな』と言うと、『やっぱりか!』とご本人。柿は消化に悪いとは聞くけどなぁ・・とポツリ。
病院で、胃酸を抑える薬と胃腸の働きを良くする薬がしっかり出ているので、柿の食べすぎで体が冷えて胃腸の機能が落ちたからだろうねと話すと納得して安心された様だった。
ご自分でもなんとなく気が付いていた様だったが、『もう、仏壇に供えている柿一つで最後だからそれで終わりにしないとね。これからは、みんなに柿以外の物をちょうだいと言わないとね』と笑っていた。

今回の事で、病院ではお医者さんは忙しくて、なかなか患者さんの方から聞きにくくてそのまま持っている不安もあるんだなと思った。
薬局では、少し時間を割いて話を聞くことができるから、小さな不安要素でも一緒に原因を探って解決してあげれたらいいなと思った。