お薬の知識

お薬は病気を治すために有効な手段です。
しかし、程度には差はありますが、どんな薬にも副作用を起こす可能性があります。
また、間違った飲み方や飲み合わせで副作用が出やすくなってしまうこともあります
外用薬も同じで適切に使用しないと効果が出なかったり、かえって悪化してしまうことがあります。
ここでは、お薬の正しい飲み方や使用方法等についてお話させていただきます。

のみ薬の正しい使い方

1.服用する時間を守りましょう
  食前:食事の30分くらい前
     (胃の中に食べ物が入っていないとき)
  食後:食事の後30分以内
     (胃の中に食べ物が入っているとき)
  食間:食後2時間後が目安
     ※食事中に服用することではありません
  就寝前:就寝の30分くらい前
      ※睡眠薬は就寝の直前に飲みましょう
  頓服:発作や頭痛などの症状のある時

2.服用する量を守りましょう
  お薬は定められた量より多く飲むことで、早く効いたり、よく効
  いたりするものではありません。
  多く飲むことで副作用や中毒が現れることがあるので、決められ
  た量を守って飲みましょう。

3.お薬はお水で飲みましょう
  コップ1杯程度の水で服用するのが良いです。
  硬度の高いミネラルウォーター、グレープフルーツジュースなど
  は避けましょう。
  ※水分制限のある方は、医師の指示に従ってください。

4.お薬は正しく保管しましょう
  ①お薬は子供の手の届かないところに保管しましょう
   子供の誤飲事故の14.3%は医薬品関連といわれています。
  ②湿気、日光、高温を避けて保管しましょう
   お菓子の缶などに乾燥剤と一緒に保管するのがおすすめです。

参考資料:知っておきたい薬の知識(厚生労働省、日本薬剤師会)

ぬり薬の正しい使い方

ぬり薬を塗る前には、手をきれいに洗いましょう。

1.使用量の目安
  ①軟膏・クリーム
   大人の人差し指の先端から第一関節まで軟膏やクリームを絞り
   出すと、約0.5gになります。この量で大人の手のひら2枚分
   くらいの範囲に塗ることができます。
   
   ※チューブの大きさにより差があります。
    5gチューブ:0.2g
    10gチューブ:0.3g
    25gチューブ:0.5g

   軟膏であれば塗ったところがテカテカする程度、クリームで
   あれば白い色が消える程度が目安です。

  ②ローション
   ローションの場合は、1円玉程度の量で大人の手のひら2枚分
   くらいに塗ることができます。

2.ステロイド外用薬のぬり方
  ステロイド外用薬が処方されるときは皮膚が何らかの炎症を
  起こしている場合です。
  このようなときは、皮膚に擦り込むように塗ってしまうと刺激に
  なり、痒みなどの症状が悪化することもあります。
  ステロイド外用薬は擦り込まないようにやさしく塗りましょう。

3.保湿剤のぬり方
  手のひらを使って優しく丁寧に、広い範囲に塗りましょう。
  入浴後に塗るのが効果的で、できれば入浴後5分以内に塗りま
  しょう。

ジェネリック医薬品って、なに?

ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、先発医薬品の特許が切れた後に、別のメーカーから販売される、先発医薬品と同じ有効成分を使った薬です。

1.ジェネリック医薬品の特徴
  先発医薬品と「同じ有効成分」が「同じ量」含まれているため、
  基本的に効能・効果は変わりありません。

2.ジェネリック医薬品のメリット
  ①先発医薬品より価格が安く、お薬代の負担が軽くなります。
  ②医療費の支出を抑えて、国民皆保険を維持する助けになり
   ます。

ジェネリック医薬品を使用したいときは、医師または薬剤師に相談してください。薬局でジェネリック医薬品に変更することもできます。

セルフメディケーションって、なに?

セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」です。

かぜや胃の調子が悪いなどの症状があっても病院にかかるほどでないときは、一般用医薬品(OTC)を利用して無理せずに体を休めることで治るといった方もおられると思います。
当然のことながら、普段から健康診断等を受けて自分自身の体の状態を医師から確認してもらうことが大切です。

日ごろからの健康管理により、健やかな生活を送ることがセルフメディケーションもっとも重要な目的です。

参考資料:正しく知ろう!薬の使い方(日本一般医薬品連合会)