傷寒論 辨脈法第一
辨脈法第一
脈を分ける、陰陽に分ける方法の第一
(分類として)脈は體のうちにはいる。
(分類として)脈は經脈のうちにはいる。
經脈は、氣の働きもひっくるめて言う。
脈は體。血(營)と氣(衛)の通路。
衛氣はそこら中に行く。營氣は脈中にしか行かない。
脈法(脈診)=切診→からだを切って診るほどよくわかるという意(現代のCTスキャン)
血へんに巛でみゃく。巛→支流という意。
營氣―脈中を流れる。血とともに脈中を循環して全身を營養する。
衛氣―脈外を流れる。脈外を循行し、藏府を溫め、皮膚を潤し、腠理(皮膚の紋理、汗腺、立毛筋などの体表部の組織を包括している)を滋養し、汗孔の開閉をコントロールするほか、肌表を保護し、外の邪から防御する。
陰は陽の本。つまり營は衛の本になる。
營が、血が脈外に出れば衛になる。
汗出づれば血が虛す。血は汗のもと。汗出づれば血がか
わき血が虛す。汗は血が、營が脈外に出て衛となり、衛
は水と熱からなり、外に出る。だから汗をかけば血が虛
す。血が衛の本になっている。
衛氣は脈外を行く、衛氣は赤くない。だから營氣は衛氣はなるが、衛氣は營氣にならない。
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陰の本は陽ではないが、陽の本は陰であると云える。
赤い血は、脈外に出て白い衛氣になるが、衛氣は脈内に
入って赤い血にはなれない。衛氣が脈内に入るのは、水
として脈内にもどるのである。
血は中焦で腐熟して出来るもの。水は血の本であり、脈
の中と外との交通をする。
津液は血によって動くものもあり、血によって動かぬも
のもあり。
靈樞決氣篇第三十
壅遏營氣令無所避是謂脈
營氣を壅遏して避ける所を無からしむるもの是を脈と謂う
雍―ふさぐ、とじる、せき止める。
遏―とどめる、止まる、やめる、おさえる。