傷寒論 辨脈法 第一條
問曰脈有陰陽者何謂也荅曰凡脈大浮數動滑此名陽也脈沈濇弱弦微此名陰也凡陰病見陽脈者生陽病見陰脈者死。
問ふて曰く、脈に陰陽の者ありとは何の謂ぞや。荅へて曰く、凡そ脈の大浮數動滑は此れを陽と名づくるなり、脈の沈濇弱弦微は此れを陰と名づくるなり、凡そ陰病に陽脈を見はす者は生き、陽病に陰脈を見はす者は死す。
お尋ねします、脈に陰陽のものがあると言うことですが、どういうことでしょうか。先生が荅えて言われるのには、一般に脈の大浮數動滑を陽と名づけます。沈濇弱弦微を陰と名づけます。一般に陰病(病氣が陰の部位にある場合)に陽脈(大浮數動滑)をあらわす者は生きて、陽病(病氣が陽の部位にある場合)に陰脈(沈濇弱弦微)をあらわす者は死んでしまいます。