傷寒論 辨脈法 第二十七條
趺陽脈浮而濇少陰脈如經也其病在脾法當下利何以知之若脈浮大者氣實血虛也今趺陽脈浮而濇故知脾氣不足胃氣虛也以少陰脈弦而浮纔見此爲調脈故稱如經也若反滑而數者故知當屎膿也。
趺陽脈浮にして濇、少陰の脈經の如きは其病脾に在り法當に下利すべし、何を以て之を知る、若し脈浮大の者は氣實し血虛するなり、今趺陽の脈浮にして濇、故に脾氣不足胃氣虛するを知るなり、少陰の脈弦にして浮わづかに見はるるを以て此れを調脈となす、故に經の如しと稱するなり、若し反って滑にして數なれば故に當に屎膿すべきを知るなり。
趺陽の脈(足の陽明胃經・衝陽)が浮いて濇っている、少陰の脈(足の少陰腎經・太谿)が經のごとくである、其の病は脾に有る、これは必ず下利するはずであるが、どうしてこれが分かるのでしょうか、もし脈が浮大の者は氣實血虛します、今趺陽の脈が浮いて濇っているので脾氣が不足して、胃氣が虛するのを知る、以て少陰の脈が弦で浮、わずかに現れるのを見て、これを調脈(本来の調った脈)とする、それで經のようだとするのだ、もし逆に滑で數であれば、屎膿があるのを知るのである。