傷寒論 辨脈法 第三十九條

寸口脈浮大而醫反下之此爲大逆浮則無血大則爲寒寒氣相搏則爲腸鳴醫乃不知而反飮冷水令汗大出水得寒氣冷必相搏其人即䭇。

寸口の脈浮大にして醫かへって之を下す、此れを大逆と爲す、浮を則ち血無く、大を則ち寒となし、寒氣相搏てば則ち腸鳴をなす、醫乃ち知らずして反って冷水を飮ませ汗をして大いに出ださしむ、水を得れば寒氣冷必ず相搏ち其の人即䭇す。

寸口の脈が浮大で、逆に医者がこれを下して(下すような症狀が有ったのだろう)これを大逆とする。浮はすなはち血が無く、大(血が滯り、積もって大となり寒となる)はすなはち寒とする、寒氣が打ち合って腸鳴を起こす、医者はこれを知らずに冷水を飮ませ、汗を大いに出させると、水が寒氣を得て打ち合って(中焦の氣が滯り)その人が噎するようになる。