傷寒論 辨脈法 第四十條
趺陽脈浮浮則爲虛浮虛相搏故令氣䭇言胃氣虛竭也脈滑則爲噦此爲醫咎責虛取實守空迫血脈浮鼻中燥者必衄也。
趺陽の脈浮、浮は則ち虛となす、浮虛相搏つ故に氣をして䭇せしむ、胃氣虛竭を言ふなり、脈滑なれば則ち噦をなす、此れを醫の咎(とが)となす、虛を責めて實に取り空を守り血に迫り、脈浮鼻中燥く者は必ず衄するなり。
趺陽の脈が浮である。浮というのは虛とします。浮と虛が相搏ちあって、結果氣をして噎が起こる、胃氣が虛竭すると言うのである。脈の滑は噦(しゃっくり)を起こします、これは医者の責任で虛を攻めて實に取り(虛と實を取り違えて實に取る)、空を守り血に迫る(虛を補わず血を攻めて熱を除くこと)と、脈が浮いていて鼻の中が燥くのは、必ず鼻血が出る。