傷寒論 平脈法 第二十六條
問曰曾爲人所難緊脈從何而來師曰假令亡汗若吐以肺裏寒故令脈緊也假令欬者坐飮冷水故令脈緊也假令下利以胃中虛冷故令脈緊也。
問ふて曰く曾つて人の爲に難しめらるる所の緊脈何くよりして來るか、師曰はくたとへば汗を亡し若くは吐し肺の裏寒するを以ての故に脈をして緊ならしむるなり、假令ば欬する者そぞろに冷水を飮む故に脈をして緊ならしむるなり、假令ば下利すれば胃中虛冷するを以ての故に脈をして緊ならしむるなり。
お尋ねします、かつて人のために苦しめられる緊脈は何から来るのでしょうか、先生が言われるのには、たとえば汗を亡したり若しくは吐したりして肺の裏寒えて脈を緊にさせるのである、たとえば欬する者が坐って冷水を飮む故に脈を緊にさせたりする、たとえば胃中が虛冷により下利する場合脈が緊になる。