傷寒論 傷寒例 第十條
是以彼春之暖爲夏之暑彼秋之忿爲冬之怒是故冬至之後一陽爻升一陰爻降也夏至之後一陽氣下一陰氣上也斯則冬夏二至陰陽合也春秋二分陰陽離也陰陽交易人變病焉。
是れを以て彼の春の暖は夏の暑となり、彼の秋の忿は冬の怒となる、是の故に冬至の後一陽の爻のぼり、一陰の爻降るなり、夏至の後は一陽の氣下り、一陰の氣のぼるなり、斯くて則ち冬夏の二至は陰陽合するなり、春秋の二分は陰陽離るるなり、陰陽交易すれば人變じて病む焉。
是れで春の暖は夏の暑となり、秋の忿は冬の怒となる。是の故に冬至の後、一陽の爻が升り、一陰の爻が降るのである。夏至の後、一陽の氣が下り、一陰の氣が上るのである。斯うして冬夏の二至に、陰陽が合するのである。春秋の二分は、陰陽が離れるのである。陰陽が交易して、人は變じて病となる。