傷寒論 太陽病上篇 第十三條

太陽中風陽浮而陰弱陽浮者熱自發陰弱者汗自出嗇嗇惡寒淅淅惡風翕翕發熱鼻鳴乾嘔者桂枝湯主之。

太陽の中風は陽浮にして陰弱、陽浮なる者は熱自から發し陰弱なる者は汗自から出づ、嗇嗇として惡寒し淅淅と惡風し翕翕と發熱し鼻鳴り乾嘔する者は桂枝湯之を主どる。

太陽の經が風にあてられて、寸口の脈が浮いて、尺中の脈が弱い狀態を現すもので、その寸口の脈(陽脈)が浮いているものは、熱が自然と体表に發するのである。尺中の脈が弱いものは、陰が弱いということであるから、汗が自然と出てくるのである。そしてゾクゾクと惡寒をしたり、ブルブルと惡風がしたり、ポッポッと發熱したりして、鼻がつまって呼吸するごとに鳴り、嘔きたくてもものが出ず、あげっぽいようなものは、桂枝湯が主治します。