傷寒論 太陽病上篇 第十八條
桂枝本爲解肌若其人脈浮緊發熱汗不出者不可與也常須識此勿令誤也。
桂枝はもと解肌をなす、もし其人脈浮緊發熱汗出でざる者には與ふべからざるなり、常に須からく此れを識り誤らしむなかるべきなり。
桂枝湯の効果というものは、元來表を解するものである、ところがもし病人の脈が浮いて、緊であるのは寒に侵されているのであって、桂枝湯の風に侵されているのではないので、發熱があって、汗が出ないような、表の實の人には與えてはいけないのである。常にこのことをよく知っていて、誤りのないようにしなさい。