傷寒論 太陽病上篇 第二十四條
太陽病得之八九日如瘧狀發熱惡寒熱多寒少其人不嘔淸便欲自可一日二三度發脈微緩者爲欲愈也脈微而惡寒者此陰陽俱虛不可更發汗更下更吐也面色反有熱色者未欲解也以其不能得小汗出身必痒宜桂枝麻黄各半湯。
太陽病之を得て八九日、瘧狀の如くに發熱惡寒し熱多く寒少なく其人嘔せず、淸便は自から可ならんと欲し、一日二三度發し脈微緩なる者は愈えんと欲すると爲すなり、脈微にして惡寒する者は此れ陰陽俱に虛す、更に汗を發し更に下し更に吐すべからざるなり、面色に反って熱色ある者は未だ解せんと欲せざるなり、其の小汗出づるを得る能はざるを以て身必ず痒し、桂枝麻黄各半湯に宜し。
太陽病で病氣になってから八九日目、病形は瘧病のようで發熱惡寒する、熱が多く寒が少い、其の人は嘔き氣がなく、排便は自然に出る、一日に二三回發し脈が微緩の者は愈ろうとしている、脈が微で惡寒する者は此れは陰陽が兩方虛しているので、發汗したり更に下したり更に吐かせてはいけない、面色が反って熱の色が有るものは未だ解ろうとはしていない、少しく汗を出すことができないので身が必ず痒くなる、桂枝麻黄各半湯を飮ませてやるとよろしい。