傷寒論 太陽病中篇 第十五條

太陽病先發汗不解而復下之脈浮者不愈浮爲在外而反下之故令不愈今脈浮故知在外當須解外則愈宜桂枝湯主之。

太陽病先づ汗を發して解せざれば復た之を下したるも脈浮なる者は愈えず、浮は外に在りと爲す而るに反って之を下す故に愈えざらしむ、今脈浮故に外に在るを知る當に外を解するを用ゆべし則ち愈ゆ、宜しく桂枝湯之を主どるべし。

太陽病であるから、まず汗を發しさせたが治らないので、その上にまたこれを下してやった。下しをかけた場合に脈が浮いている者は治らない。脈の浮は、病邪が外にあるのであるから下すべきでないのに、下すから治らないのである。
 今脈の浮いているのは、病邪が外に在るということがわかっているのであるから、外を解する方法を用うれば、それで治るのである、その場合に何がよいかといえば桂枝湯が一番よいのである。