傷寒論 太陽病中篇 第十六條
太陽病脈浮緊無汗發熱身疼痛八九日不解表證仍在此當發其汗服藥已微除其人發煩目瞑劇者必衄衄乃解所以然者陽氣重故也麻黄湯主之。
太陽病脈浮緊汗無く發熱身疼痛八九日解せざるは表證仍ほ在り、此れ當に其汗を發すべし、藥を服しをはり微しく除き其人煩を發し目瞑し劇しき者は必ず衄す、衄すれば乃ち解す、しかるゆえんの者は陽氣重なるが故なり、麻黄湯之をつかさどる。
太陽病で、脈が浮いて緊の狀態で汗がなく、發熱があって、からだがうずき痛み、八九日たっても治らずに、表證が相かわらずあるものは、当然汗を發してやるべきである。發汗劑を服用させたら、少し樂になったけれども、しばらくしてから病人が苦しみだして、目が見えなくなるようにひどくなる者は、必ず鼻血を出すのである。鼻血が出れば治るのである。その理由は病邪の熱と發汗劑の熱の陽氣が重なるからである。それには麻黄湯が主治するのである。