傷寒論 太陽病中篇 第六十四條

傷寒醫下之續得下利淸穀不止身疼痛者急當救裏後身疼痛淸便自調者急當救表救裏宜四逆湯救表宜桂枝湯。

傷寒醫之を下し續いて下利を得、淸穀止まず身疼痛する者は急に當に裏を救ふべし、のち身疼痛淸便自から調ふ者は急に當に表を救ふべし、裏を救ふは四逆湯に宜しく表を救ふは桂枝湯に宜し。

寒に侵されて風を引いているのに、醫者が下しをかけたためにひきつづいて下利をしてしまい、不消化便がとまらなくなって、裏が虛してしまった。そして表證の体がうずき痛んでいるものは、いそいで裏を治してやりなさい。その後で身體がうずき痛むもので、不消化便が治ったものには、いそいで表を治してやりなさい。裏を治するのには四逆湯がよろしいし、表を治するのには、桂枝湯がよいのである。